2018年 7月 23日 (月)

役員報酬1億円以上、過去最高411人、ゼンショーなど赤字企業でも大盤振る舞い

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   2015年3月期に1億円以上の報酬を得た上場企業の役員は全国211社の411人だったことが、東京商工リサーチの調べでわかった。前期より20社、50人増え、いずれも過去最多だった。

   最高額はオリックスの宮内義彦元会長で54億7000万円。2位はパチンコメーカー三共の毒島秀行会長(21億7600万円)、3位はソフトバンクのロナルド・フィッシャー取締役(17億9100万円)だった。

  • アベノミクス効果からか、今年はこれまでにない高額な役員報酬が話題
    アベノミクス効果からか、今年はこれまでにない高額な役員報酬が話題

トヨタと日産で大差

   東京商工リサーチによると、「円安・株価上昇などの恩恵を受け、大手企業を中心に好決算となった。役員報酬は個別開示制度が開始された2010年3月期以降で、開示社数・開示人数ともに過去最高を記録した」という。円安・株高というアベノミクス効果からか、今年はこれまでにない高額な役員報酬が話題となった。

   宮内氏の場合は2014年6月、会長兼グループ最高経営責任者(CEO)を退任したのに伴う一時的なもので、いわば例外だが、それでも役員報酬額の最高記録を塗り替えたのは事実。オリックスは経営トップを約33年間務めたことへの功労金44億6900万円に、役員退職慰労金に当たる株式報酬9億5300万円などが加わり、報酬総額は54億7000万円に膨らんだ。

   ソフトバンク(現ソフトバンクグループ)の孫正義社長が後継候補として、米グーグルから招いたニケシュ・アローラ代表取締役副社長に支払った契約金などの報酬額(165億5600万円)は、2015年3月期時点で取締役に就任していなかったため、今回は対象外だった。

   4位は岡三証券グループの加藤精一代表取締役会長が12億円、5位は日産自動車のカルロス・ゴーン代表取締役会長兼社長・最高経営責任者が10億3500万円だった。ゴーン氏の役員報酬は前期の9億9500万円から4000万円増え、1億円以上の役員報酬の開示が義務付けられた10年3月期以降、日産では初めての10億円超えとなった。安定的な報酬である基本報酬では、ゴーン氏がトップだった。

   これに対して、トヨタ自動車の豊田章男社長の役員報酬は3億5200万円。前期の2億3000万円を上回り、2009年の社長就任から初めて3億円を超えたものの、ゴーン氏との差は歴然。このため、日産の株主総会では「ゴーン氏の役員報酬は適正なのか」などの質問が出た。

   ゴーン氏は「グローバルな自動車メーカーを含む多国籍企業の役員報酬と比較して決めた。相当の報酬を支払わなければ、優秀な人材を維持できない」と理解を求めた。

無配でも6社

   もちろん、役員報酬は、その企業が業績に応じた経営判断で独自に決めるものだ。しかし、気になることもある。2015年3月期が単独決算で最終赤字にもかかわらず、1億円以上の役員報酬を支払った企業が11社あった。このうち、バンダイナムコホールディングス(3人)、出光興産(2人)の2社が複数人の役員に1億円以上の役員報酬を支払った。

   また、無配で1億円以上の役員報酬を支払った企業も6社あった。赤字決算で無配ながら、1億円以上の役員報酬の個別開示をした企業はゼンショーホールディングスだけだった。

   東京商工リサーチは「役員報酬の個別開示制度は多くの人に認知され、各企業が役員報酬額を決定する判断基準にもなっている。年々、コーポレートガバナンスやコンプライアンスが重視されており、役員報酬の説明責任もより一層求められるようになっている」と話している。

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