2024年 4月 25日 (木)

朝日新聞「徴兵制ならぬ徴介制」投書が波紋 「若者の介護労働」参加めぐり激論

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   「徴兵制ならぬ、『徴介制』を設けてはどうだろう」――。50代の女性が朝日新聞に寄せた、「18歳になったら介護施設で介護に携わってもらう」制度をつくってはどうか、という投書が波紋を広げている。

   ネット上では、徴介制に関して「積極的にやってほしい」と賛同の声が上がる一方で、若年層とみられるユーザーからは「言い分が勝手すぎる」と批判的な意見も少なくなく、議論はヒートアップしている。

  • 「徴介制」めぐる投書にネットで賛否
    「徴介制」めぐる投書にネットで賛否
  • 「徴介制」めぐる投書にネットで賛否

介護施設で働くことは若者にとって「尊い体験になる」?

   「介護体験の『徴介制』を提案」と題された投書は、2016年3月7日付の朝日新聞朝刊に掲載された。投稿したのは、都内にある出版社で役員をつとめる50代の女性だ。難病の夫を介護した経験で「人生観が全く変わった」と書いている。

   投書ではまず、高齢者や介護に関するニュースを見ていて気になる点があると問題提起。介護経験の有無で「コメンテーターらの見方がまったく異なる」と述べ、「きれいごとはいくらでも言える」「現実は想像を絶するほど厳しい」などと批判的な意見を続けた。

   さらに、介護をめぐる問題はどの世代にとっても「他人事」ではないとして、若者が介護に携わる「徴介制」の導入を提案。若者が「介護者・被介護者の気持ちを理解できれば尊い体験になるはず」として、

「18歳になったら半年間、介護施設で介護に携わってもらう制度を設けてはどうだろう」

と具体的な制度案にも言及した。その上で、若者が介護の技術を学べる点や、人手の足りない介護現場の助けになる点をメリットとして挙げ、「(徴介制は)有効な方策となるのでは」と提言した。

   この投書は、あるネットユーザーが紙面を撮影した画像をツイッターに投稿したことをきっかけに拡散され、大きな注目を集めることになった。ネット上では「積極的にやってほしい」「悪くないと思う」と投書の内容に賛同する声が上がる一方で、反発の声も寄せられている。ツイッターには、

「若者が力になるって、ボランティアじゃないんだよ。言い分が勝手すぎる」
「強制的にやったら事件が増えるのが目に見えてるんだよなぁ...。強制されてまともに介護すると思う?自ら介護の道に入った人たちが事件起こしてるのに?」
「定年後の老人のほうが暇だろ?老人が無償で介護のボランティアするのが一番いいだろ」

と「徴介制」に反対する意見が数多く寄せられている。なかには、「どういう意図でこの投書を採用したんだ」「採用する方も採用する方」などと、投書を掲載した朝日新聞を批判するようなツイートも見られた。

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