2018年 6月 22日 (金)

子どもの予防接種「義務」ではないが... 感染すると治療法なく重症化の危険

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   小児科医を名乗るツイッターユーザーが、患者の子どもがまったく予防接種を受けていないのを知って「戦慄」を覚えたと呟き、話題となった。

   予防接種を受けないと、重い病気にかかるリスクはもちろんだが、実はこうした病気には治療法がない場合もある。周囲に感染が広がる懸念も高まる。

  • 結核を予防するBCGワクチンの接種跡
    結核を予防するBCGワクチンの接種跡

おたふく風邪から難聴、日本脳炎で重い障害

   ツイートがあったのは2016年7月26日。「発熱で具合の悪い小児の予防接種欄が真っ白だったとき小児科医が感じる戦慄」について、「商品発売後に致命的なバグに気付いたプログラマーとか、解答用紙提出後に選択肢が全部ズレていたことに気付いた受験生にも匹敵する」と表現した。相当ゾッとする状況なのは想像できる。ただ、この医師は具体的なリスクについては述べていない。

   また小児科医は、感染症に20年間かかっていないというユーザーに対して、「今後一切かからない保障は無い」と指摘。自身が軽症で済んだ場合でも、別の人に感染が拡大してその人が重症化することもあり得る、と警告した。

   日本小児科学会認定の小児科医・清益功浩(きよます・たかひろ)氏は、生活情報サイト「オールアバウト」に寄せた2011年3月9日付の記事で、子どもの予防接種について

「受けなかった場合のリスクの高さを冷静に考えなければなりません」

と、その必要性を述べている。

   清益氏によると、麻疹(はしか)や風疹、天然痘、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)、日本脳炎といった予防接種対象の疾病の多くは、有効な治療法がない。16年7月末現在も同じで、これらに感染したら症状を軽減させる「対症療法」を施すぐらいしか対応方法がなく、あとは子ども自身の免疫力だけで抵抗しなくてはならない。しかし、子どもの免疫力は大人に比べて弱いため、一度かかってしまうと重症化しやすいのだという。

   合併症のリスクも増す。清益氏は、例えば麻疹の場合、間質性肺炎を引き起こして死亡するおそれもあると指摘。おたふく風邪は1000人に1人の割合で難聴になり、日本脳炎は、感染者の半数にてんかんや発達障害といった後遺症が残るという。

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