ゲーム大手の任天堂が2016年11月10日に発売した、手のひらサイズのファミリーコンピュータ「ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータ」の高値が続いている。発売前の事前予約には注文が殺到。その人気のため、抽選販売にしたり、発売当日に完売したりする量販店が現れたほど。クリスマス直前、プレゼントに買い求める人も増えているが手に入らず、品薄の状況だ。往年の「ファミコン」を60%縮小した「手のひらサイズ」任天堂の「ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータ」(通称、ファミコンミニ)は、1983年7月に発売された家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」の「復刻版」といわれ、「ドンキーコング」や「マリオブラザーズ」「ゼルダの伝説」など、往年の人気30タイトルのファミコンソフトを収録。テレビなどに接続すれば、30タイトルをカセットの交換なしに楽しめる。「ファミコン」の本体サイズを、約60%に縮小した手のひらサイズ。当時のファミコンそのままに、2本のコントローラーが本体とつながっているので、家族や友だちと対戦や協力しながらプレイできる。「レトロ」な本体に、往年の「ファミコン」ファンが飛びついたほか、若い世代の目にも新鮮に映ったようで、発売前から注目が集まり、販売店などには予約注文が相次いでいた。そんなことだから、インターネットの通販サイトやオークションサイトなどでは、その値段が見る見るうちにつり上っていき、5980円(税別)の希望小売価格の2倍超を出さなければ買えなくなる状況に陥っている。インターネットには「『復刻版ファミコン』がどこからも手に入らない!」「ヨドバシもビックも在庫なし。いつ入荷するかもわからないって...」「ファミコンミニ増産されたら確実に買う。だから、早く増産してくれ」「完売って、もう手に入らないってことなの?」「もう転売されていますよ。しかも倍(の値段)で・・・」と、買えずに残念がったり、増産を待ち望んだりする声が数多く寄せられている。「出荷時期などについては、お話しできません」一方、インターネットでは、「ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータ」の販売価格が2倍超につり上がったこともあり、「転売用」に商品を仕入れる、いわゆる「転売屋」に対する、「転売は悪」「転売にNO」などの批判もまた殺到している。その半面、「人気下がったら割引して売らなきゃならないんだから人気があるときに高値で売るのは当然」「悪いことではない。これが市場原理というものだ」「悪いことではないけど、倍はちょっと・・・買うヤツがいるから、つけあがる」といった、「擁護」の声がないわけではない。賛否両論あるようだ。2016年12月19日、通販大手のamazonでは希望小売価格より2770円高い8750円で売られている。また、価格.comをみると、9800円~1万3200円の値幅で販売されている。前週よりも2000円ほど安くなっているが、「高値」にとどまっていることは確かなようだ。「ファミコンミニ」が高値で売られている状況を、任天堂は認識している。「ファミコンミニ」は、もう在庫切れの状態なのか――。12月19日にJ‐CASTニュースが聞いたところ、任天堂は「生産は続けており、逐次出荷しています。ご迷惑をおかけしていますが、しばらくお待ちください」と話した。ただ、「出荷時期などについては、お話しできません。また(「ファミコンミニ」は)限定販売ではありませんが、今のところ(生産を)増やす予定はありません」という。
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