大人気テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が16年12月20日に最終回を迎えたが、「逃げ恥」ファンの興奮がなお冷めやらない。そんななか、J-CASTニュースが、ツイッターで「『逃げるは恥だが役に立つ』と同じリズムの言葉」を紹介すると、大きな反響が寄せられた。どうやらタイトルの「四・四・五」の語調が、多くの読者に強い印象と記憶に残したようだ。実は過去のヒットコピーや番組タイトルにも同じリズムが多数出てくる。リツイート1300件J-CASTニュースのマスコットキャラクター「カス丸」の公式ツイッターアカウントは12月20日夕、「逃げ恥」と「リズム感が同じ言葉」を思いつき、7つを列挙した。その一部は、「止まって右見て左見て」(交通安全の標語)「お金で買えない価値がある」(マスターカードのCM)「押さない駆けないしゃべらない」(避難訓練の標語)「煮るなり 焼くなり 好きにしろ」などで、いずれも「四・四・五」のリズムで、ほかには何のコメントもつけなかった。ところが、この投稿に対して、リツイートしたユーザーから、多くの反応があり、「445のリズムは七五調の変形でしょ?」「要するに『七・五調』で口調がいい言葉たちってことね」などいったコメント相次ぎ、リツイートも1日で約1300に達した。さらに、みずからも思いついたとして、「墾田永年私財法」「生麦生米生卵」「必ず最後に愛は勝つ」(KAN「愛は勝つ」の歌詞)「桜井坂崎高見沢」(THEALFEEのメンバー)「スリジャヤワルダナプラコッテ」(スリランカの首都)「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」(ハクション大魔王)といった「同じリズムの言葉」が多数寄せられた。2016年を代表する「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」も七五調ではないかとの指摘もあった。キャッチコピーや番組タイトルの定番日本には「七五調」と呼ばれる、詩のスタイルがある。「万葉集」「古今和歌集」にも見られる7音+5音で構成された文体で、8音(4音+4音)+5音の「逃げるは恥だが役に立つ」も、その一種と考えられる。「逃げ恥」と同じパターンは、テレビでもよく登場する。お笑いコンビ、レギュラーのネタ「あるある探検隊」は、基本的にこのリズムで「あるある」を連呼している。また、「100人乗っても大丈夫」(イナバ物置のCM)「同情するなら金をくれ」(ドラマ「家なき子」)「人生楽ありゃ苦もあるさ」(ドラマ「水戸黄門」)「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビのバラエティー番組)といった、印象に残るキャッチコピーやタイトルの多くが、このリズムを踏襲している。
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