三重銀行IRファイル名に「リーク」表示 合併交渉はどうして漏れたのか

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   三重県の第二地銀、第三銀行(松阪市)との合併交渉が2017年1月5日に報じられた三重銀行(四日市市)の発表文のPDFファイルに、「リーク」「週明け報道」といった思わせぶりな文言が紛れ込む「珍事」があった。

   銀行の合併交渉は日本経済新聞が最初に報じることが多いが、両行の交渉を最初に報じたのは読売新聞だったことから、様々な憶測も出ている。

  • PDFファイルの「プロパティ」から元々のWordのファイル名が分かる
    PDFファイルの「プロパティ」から元々のWordのファイル名が分かる

読売が報じたのは木曜日なのに「週明け報道」

   読売新聞は2017年1月5日朝刊で「複数の関係者」の話として、両行が「経営統合交渉を進めていることが分かった」と1面で報じた(東京本社版)。これを受けて両行は8時40分、東京証券取引所の適時開示情報閲覧サービス(TDnet)で

「これは当行が発表したものではございません」
「現時点で決定した具体的な事実はございません」

などと発表。交渉入りの事実を直接的には否定しなかった。両行に限らず、こういった投資家向け広報(IR)の発表文はTDnetやウェブサイトにPDFファイルで掲載されるのが一般的だ。PDFは最初にWordファイル上で発表の文章を書いてから変換・作成することが多い。ただ、PDFファイルに変換後も、「プロパティ」という項目から元々のWordのファイル名を調べることができる。

   両行の発表からほどなくして、三重銀行のPDFファイルは、「リークプレス_201701xx_B(週明け報道)_v2」というファイル名のWordファイルを変換して作成されていたことをネット利用者が発見。これがネット上に拡散して騒ぎとなった。意図的な情報を流すという意味もある「リーク」という文言が思わせぶりなのはもちろん、(1)日付がXXになっているのは「リーク」のタイミングを探っていた証拠なのではないか(2)「B」ということは、「A」など複数のプランがあるのではないか(3)「週明け報道」とあるのは、本当はどこかのメディアが「週明け」に報じることになっていたのではないか、といったさまざまな憶測が浮上した。

   この話題は、投資家の間で人気のまとめサイト「市況かぶ全力2階建」も、

「週末に日経でリーク記事載せる予定で週明けプレスする予定だったのが、讀賣がすっ飛ばしてしまったのでBプランで慌てて日付xxのまま開示って流れ?」
「計画的・組織的なリークの証拠がここまではっきり出ちゃったのは凄い」

などと、ツイート上の驚きの声を伝えた。

「PDFファイルに不具合」を理由にTDNetで「差し替え」

   この騒ぎを受け、三重銀は5日13時15分、「『本日の報道について』の差し替えについて」と題した文書をTDNetで発表。朝の発表の文章について

「PDFファイルに不具合がございましたので、修正して差し替えいたしますのでお知らせいたします。尚、『本日の報道について』の内容につきましては変更ございません」

と説明し、三重銀ウェブサイトに掲載されたPDFファイルも差し替えた

   三重銀行総合企画部はPDFファイルの「不具合」が、表示されていたWordファイル名を指すことを明らかにしたものの、それ以上の詳細については

「経緯についてコメントすることはありません」

と答えるにとどめた、

   日経新聞は両行の合併交渉のニュースを、5日夕刊1面の4番目の項目で報じている(東京本社版)。

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