2020年 7月 14日 (火)

結局、正社員の賃金を下げる結果に? 「同一労働同一賃金」で起きるコト

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   正社員と非正規労働者の待遇格差の是正を目指す「同一労働同一賃金ガイドライン(指針)」が決まった。2016年12月20日、政府の働き方改革実現会議で「指針案」としてまとめられたもので、政府は17年1月に招集される通常国会に関連法の改正案を提出、改正法施行後に「案」が外れて正式な指針として効力を持つことになる。

   現状では、非正規労働者の基本給は正社員の6割弱の水準にとどまり、賞与や昇給の差も大きい。厚生労働省の調べでは、正社員・非正規の両方雇う企業のうち非正規に賞与を支給しているのは4割弱にとどまり、金額も4万円程度と極めて低い。また、正社員が勤続年数に応じて給与が高くなる場合が多いのに対し、非正規は横ばいで推移するケースがほとんど――などとなっている。

  • 格差是正がどこまで、どんなテンポで進むかは不透明だ(画像はイメージ)
    格差是正がどこまで、どんなテンポで進むかは不透明だ(画像はイメージ)
  • 格差是正がどこまで、どんなテンポで進むかは不透明だ(画像はイメージ)

「不合理で問題がある」待遇差の例

   こうした現状を踏まえ、指針案は基本給、賞与・各種手当、福利厚生、教育訓練・安全管理の4項目に関して、待遇差をどのようにつけた場合が「不合理で問題があるのか」を示すもの。

   まず、賃金の根幹をなす基本給については、決める要素として「経験・能力」「業績・成果」「勤続年数」に分け、それぞれについて、正社員・非正規で差がなければ同じように支払うのが原則だと明記。要素に「違い」がある場合は、違いに応じた額を支払うのを認めるが、その金額差が「不合理」になってはならないとしている。

   賞与については、「企業の業績への貢献」に応じて支給する場合、貢献度が同じなら正社員・非正規にかかわらず同一の支給をすべきだと明記。通勤手当や出張旅費、慶弔休暇などでは待遇差を認めず、正社員か非正規かにかかわらず「同一の支給・付与をしなければならない」とした。

   このほか、昇給は、職業能力の向上に応じて非正規にも実施する▽正社員と内容などが同じ役職なら役職手当は同一に▽時間外労働手当や深夜・休日手当は同じ割増率に▽食堂や休憩室など福利厚生施設は、非正規にも利用を認める▽派遣先社員と職務内容・配置の変更範囲が同じ派遣社員に対し、派遣会社は同じ賃金や福利厚生、教育訓練を実施――なども盛り込んだ。

   ただ、企業コストが大幅に増える退職金や住宅手当の扱いには触れなかった。また、連合が求めていた待遇差の根拠を説明する使用者の責任(説明責任)の強化は明記されなかった。

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