男性がオナニーをしたら罰金100ドル 米テキサス州議会で驚きの法案提出

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   男性がオナニーをすると1回ごとに100ドル(約1万1300円)の罰金をとられる――。こんな驚きの法案が米テキサス州議会に提出された。2017年3月14日付、ワシントンポスト紙、CNNなど多くのメディアが報道した。

   提出したのは民主党の女性議員。女性の人工妊娠中絶を厳しく規制しているテキサス州への批判を込めた。女性たちの賛同を得る一方、共和党議員から「恥ずかしい限りだ」と猛反発が出ており、全米の話題を集めている。

  • 「また100ドルとられるのか」
    「また100ドルとられるのか」

全米一「中絶」が厳しい州政府への女性の怒り

   地元紙テキサス・トリビューンの3月13日付「法案は男性のオナニーの新しい習慣を目指す」などによると、法案の提案者は州議会下院議員のジェシカ・ファーラーさん。同紙の取材に対し、「たとえ法案が成立する見込みはなくても、テキサス州の女性が置かれている困難さを男性に理解してもらうために風刺を込めました。特に州議会の男性議員には女性に行なってきたひどい仕打ちを自ら味わってほしい」と語った。

   法案の具体的な内容はこうだ。男性が女性の膣内、あるいは不妊治療などのために医療機関で精液を採取する場合以外に射精した場合(すなわちオナニーをした場合)には100ドルの罰金を科す。また、男性が精管切除手術(パイプカット)をする前や、勃起障害(ED)治療薬のバイアグラなどを買う場合、24時間の待機を義務付ける内容を盛り込んだ。この「24時間待機」の意味は、のちに説明しよう。

   ファーラー議員はなぜ法案を出したのか。テキサス州は、全米の中でも最も人工妊娠中絶手術を受けにくい州だからだ。妊娠20週を過ぎた女性は、生命が危険にさらされない限り中絶できない。また、中絶手術を行う医療機関が極端に少ない。特に、医師に対する規制強化の州法が制定された2014年以降、医療機関が3分の1に減った。ファーラー議員によると、このため妊娠関連の合併症で死亡する女性が2014年以降急増しているという。

   また最近、トランプ政権の誕生で勢いづいた州共和党が、より強力な「中絶規制法案」を州議会に提出した。その内容は(1)中絶手術を受ける女性は、その前に膣内超音波検査を受けるために24時間待機しなくてはならない(2)一定の条件下で、中絶手術を受けた女性と手術を行なった医師を殺人罪で起訴することができる、などだ。

命を作らなかった無駄な精液の資金で命を守る

   ファーラー議員によると、「殺人罪など、もってのほか」だが、「手術前に24時間待機し、膣内超音波検査を受けるのは医学的に必要のない手続きで、女性に屈辱を与えることが目的です。もし男性が、同じような手順を踏まなければならないとしたらどうなのか」という。そこで、バイアグラ購入やパイプカット手術を受ける男性にも同じ「24時間の屈辱」を与えようというわけだ。

   ところで、オナニーに罰金を科すのはどういう理由なのか。ファーラー議員はワシントンポスト紙のインタビューにこう答えている。

「テキサス州政府は中絶を禁止する理由に、『命の尊厳を守ることができない』をあげています。男性のオナニーは、命を作ることに貢献しない、まったく無駄な行為です。命の尊厳を守らなかった精液から得た資金を子どもの命を守る運動に使いたい」

   彼女の法案には州共和党は怒り心頭だ。中絶手術を行なった女性と医師を殺人罪に問うことができる法案を出したトニー・ティンダーホルト議員は、テキサス・トリビューン紙の取材にこう語っている。

「テキサス人として恥ずかしい。彼女は人間の生物学に関する基本的な理解が欠けている。中学校の生物学教室からやり直した方がいい」

   一方、州財界のある女性経営者はこう絶賛した。

「彼女を夕食に招待したいわ」
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