華麗な演技と笑顔で多くの女性ファンを虜にする、フィギュアスケートの羽生結弦選手(22)。2017年4月1日には、世界選手権の男子フリーで自身の世界記録を更新する歴代最高得点223.20点をマークし、ショートプログラム5位からの逆転優勝を遂げた。そんな彼のファンを「ユヅリスト」と呼ぶテレビ番組に、実は当事者たちが怒り心頭状態になっている。2013年のMr.サンデーが起源作家の村上春樹さんのファン「ハルキスト」に代表されるように、英語で専門家や主義者を意味する「~ist」という接尾語で、ある人物やモノのファンを総称することがある。これにならい、羽生選手のファンを「ユヅリスト」と呼ぶ動きがある。その起源は、宮根誠司アナウンサー(53)の一言がきっかけといわれている。羽生選手は2013年12月22日、第82回全日本選手権で優勝し、ソチ五輪代表の座をつかんだ。その試合中継の直後に放送された「Mr.サンデー」(フジテレビ系)では、会場とスタジオをつないでインタビューを実施。そのなかで、宮根アナが「なんか羽生選手のファンの方は熱烈で『ユヅリスト』とか言うんですか?」と唐突に質問したのだ。羽生選手は「フハハハハ...知らないです」と困ったような笑いを浮かべながら回答した。視聴していたファンも、「ユヅリストって何!?」「知りませんでした。ユヅリスト(驚)」「初めて聞いたぞええかげんな事言うなー」と困惑。「ユヅリストいや」と拒否反応を示すコメントや、情報の出典をいぶかしんで宮根アナの「自作自演」を疑う声も上がった。以降、何度かテレビで「ユヅリスト」の名称が取り上げられたり、メディアの見出しを飾ったりすることがあったが、世間に広く浸透するほどは普及しなかった。「死語かと思ってた」今回、「ユヅリスト」の名称を再び取り上げたのは、またしても「Mr.サンデー」だった。世界選手権を受けた4月2日放送の同番組では、逆転劇を紹介するなかで、開催地のフィンランド・ヘルシンキまで駆け付けた「羽生の王座奪還を祈り続ける女性たち」を「ユヅリスト」とテロップ表記したのだ。ほんの数秒の出来事だったがファンは直ちに反応し、「ユヅリストやめて」「ユヅリストなどいない」「ユヅリストって言葉まじで嫌い」「ユヅリストという名称は口にした瞬間、羽生ファンに刺されると思っていい」などと反発が相次いだ。「ユヅリスト... 死語かと思ってた」という人がいるほど久しぶりに使われたため、怒りが再燃する形となった。ファン曰く、「『お父さんやめてよ!お父さんの靴下と一緒に洗わないでって言ったじゃん!!』って思春期迎えてる娘のような気持ちになる」らしい。ほかにも単純に「嫌い」「ダサい」「キモい」とネーミングセンスをけなす人もいれば、「ユヅリスト」は「にわかファン」であるとして、同じ括りにされたくないと思うファンもいるようだ。
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