劇作家で女優の渡辺えりさん(62)が毎日新聞コラム「人生相談」でアドバイスした内容が、ツイッター上などで反響を集めている。「『親の気持ちもわかるはずです。』とかじゃなくて、『あなたはお母さんのことが嫌いなはずです。』だよ。しびれる」「私もこれ思わず写真撮ってしまいました」「すばらしい解答だね」「やはりこの人は表現者だ」渡辺えりさんの「人生相談」が朝刊のくらし面に載った2017年7月4日、こんなツイートのやり取りが注目を集めた。コラムでは、「もう少し大人に扱って」と訴える19歳の女性のことが取り上げられた。この女性は、自分の母親に逆らったり、口答えしたりすると、母親は、怒るのではなく寝込んでしまうと明かす。罪悪感を覚えて、口答えできなくなり、大学入学後も、帰りが遅いと寝込んだり罵倒されたりするという。これに対し、渡辺さんは、「あなたのお母さまは病んでおられる」「視野が狭くなっていて、あなたに執着することでしか自分を保てないでいる」と率直な感想を漏らした。こんな態度では愛情とは言えないとして、女性は一刻も早く家を出て、本人も母親も自立できるようにするべきだと指摘した。そうすれば、母親を客観的に見る目が養われ、もう一度考えれば、「あなたはお母さんのことが嫌いなはず」だとした。娘を束縛するような母親はもう母親とは言えず、「嫌っていいと私は思います」と締め括っている。ツイッター上などでは、「母は娘に言葉で直接言えない可哀想な人なのかも」「ここまで断定するほどの情報はないような気もする」などと渡辺さんに言い過ぎの面があるという意見は出た。しかし、共感する声の方が多く、「すばらしい解答だね」「子供は親を選べませんが、逃げることはできるはず」「渡辺えりさんの回答に救われた人たちは、少なくないはず」「やはりこの人は表現者だと思う」などと書き込まれている。
記事に戻る