安倍首相の公邸宿泊と北朝鮮ミサイルの関係 「察知」が「バレバレ」指摘も

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   危機管理上しばしば問題視される安倍晋三首相の「私邸通い」は、2017年8月29日早朝の北朝鮮による中距離弾道ミサイル「火星12」の発射時には問題にはならなかった。発射前日の8月28日から、首相官邸に隣接する公邸に泊まっていたからだ。

   ただ、安倍首相はこの時を含めて8月の公邸宿泊は2回のみ。いずれも翌朝に北朝鮮がミサイルを発射している。そのため、安倍首相が事前にミサイル発射兆候の情報を得ていたため、警戒のために公邸に宿泊したのではないかと見る向きもあり、察知していたのが「バレバレじゃないですか」という声もあがっている。

  • ミサイル発射の兆候はあったのか(写真は労働新聞から)
    ミサイル発射の兆候はあったのか(写真は労働新聞から)

「まぁ、分かっていたという風に、まぁ...見えますよね?」

   ミサイルが発射されたのは8月29日の5時58分頃。この際には、6時1分と7分の2度にわたって「総理指示」が出され、24分にはぶら下がり取材に応じた。この対応の早さが、8月30日の衆院安全保障委員会の閉会中審査で話題になった。民進党の後藤祐一衆院議員が、

「なんでこんなに早くできたんですか。つまりこれ、実は撃つ前から分かってたんではないか、というような見方をされる方もいます」

と疑問をぶつけた。西村康稔官房副長官は、素早い対応は

「様々な不測の事態も含めて、万全の対応を期せるように、日頃から緊張感を持って、もちろん様々な情報収集・分析等も行っている」

ことの「一つの結果」だと説明。ただ、安倍首相が8月に公邸に泊まったのは25日と28日の2回で、北朝鮮は26日と29日の早朝にミサイルを発射している。こういったことを念頭に、後藤氏が

「これは、(ミサイル発射が)分かっていたってことじゃありませんか??」

と改めて質すと、西村氏は

「まぁ、様々な判断のもとで公邸に泊まるという判断をされていると思うので、そのようなことだというふうに思う」

と意味深な答弁。後藤氏は、発射前日にしか公邸に宿泊しないのでは、情勢分析が「バレバレ」になってしまうとして、公邸宿泊を増やすように皮肉交じりに求めた。

「『様々な判断』というのは非常に含蓄のある答弁でございますが、まぁ、分かっていたという風に、まぁ...見えますよね?良いことなんですよ?ただ、バレバレになっちゃいますから、普段からちゃんと公邸泊まった方が良いと思いますよ?8月のうちで2日しか公邸泊まってなくて、その2日両方ミサイルの日って、バレバレじゃないですか。もうちょっと公邸に泊まられることを、ご推薦します」

7月には、延べ7日間宿泊

   翌8月31日に行われた菅義偉官房長官の会見でも、西村氏の「含蓄のある答弁」をめぐり、

「これは偶然なのか」
「事前に把握をしていたということは否定しないのか」

といった指摘が相次いだ。菅氏は

「事柄の性質上、答えることは控えたい」

と指摘を否定しなかった。さらに、加計学園問題で長時間にわたって質問することで有名になった東京新聞の記者が

「9月9日にまた発射するんじゃないかという情報が流れている。今回も、やはりそういう情報が入れば、前夜に(公邸に)泊まるということになるのか」

と質問。菅氏は

「政権として万全の体制を整えて国民の安全安心を守ることが、何か悪いことのような質問に聞こえた。政府としては常日頃から冷静に国民の安全安心を守ることに万全を尽くしている。それに全てが尽きる」

と答え、不快感をあらわにした。

   なお、安倍首相は7月には11日、18日、25~27日、29~30日の7日間にわたって公邸に宿泊している。北朝鮮は、7月4日朝、28日深夜にミサイルを発射している。

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