2018年 9月 24日 (月)

この秋キイロスズメバチ大量発生 刺されなくても「毒液攻撃」が怖い

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   夏の終わりから秋にかけて、スズメバチの脅威が高まる。厚生労働省「人口動態調査」で直近の年次データである2015年を見ると、「スズメバチ、ジガバチ及びミツバチとの接触」による死者は男女合わせて23人に達している。有毒動植物の接触による死亡事故では、圧倒的に多い。

   なかでもキイロスズメバチは極めて凶暴で、うかつに巣に近づくのは危険。しかも攻撃法は毒針で刺すだけではなく、毒を吹きかけてもくるというからタチが悪い。

  • 雑食性のキイロスズメバチ
    雑食性のキイロスズメバチ

雑食性で都会の生活環境にも適応

   9月に入って、スズメバチによる被害が報告され始めた。2017年9月11日、北海道札幌市にある藻岩山の登山口で、男女11人がキイロスズメバチに刺された。テレビ朝日のニュースは全員軽症だと報じた。また人的被害ではないが、9月6日夜に長野県千曲市にある文化財「松田館」で、県宝の建造物を含む複数の建物が全焼した。複数の報道によると、スズメバチの巣を駆除する業者が巣を煙でいぶし、殺虫剤をかけたところ誤って引火したのだという。

   今年の秋は、キイロスズメバチの大量発生が懸念される。9月12日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)では、農学博士の大類幸夫氏のコメントとして、キイロスズメバチの天敵であるオオスズメバチの減少を理由に挙げた。オオスズメバチは土中に巣をつくるが、夏の長雨でダメージを受けてしまった。一方キイロスズメバチの場合、住宅の軒下や天井裏といった場所に巣をつくるため、雨の影響を受けにくい。

   環境への適応力に優れ、近年は都会にも増えている。雑食性なので、昆虫をえさとするだけでなく食べ残しのジュースやお菓子も好んで食べる。巣のサイズは大きく、働きバチも多い。巣に近づいただけで威嚇してくる、面倒なハチなのだ。

毒が目に入ると失明に至る恐れ

   キイロスズメバチは針で何度も刺し、毒を注入してくる危険性がある。複数のクリニックのサイトを見ると、症状は痛みや患部の腫れだが、じんましんや発熱、のどが腫れた感じ、呼吸困難といった症状が短時間で出たら、「アナフィラキシーショック」を起こしていると考えられる。命にかかわるので、早急な対応が必要となる。

   一般的に、刺された場合の対処法は、先述の「モーニングショー」によると、まず患部から毒を指で押し出す。このとき、口で吸い出そうとしてはならない。その後、流水で洗い流して30分ほど冷やし、医療機関に向かう。

   一方、アナフィラキシーショックの場合は急激に進行することがあり、処置に一刻を争う。特に既往歴がある場合は、アナフィラキシー補助治療剤である「エピペン」を持ち歩く手もある。太ももの外側から注射するものだ。ただし、あくまでも緊急避難なので、その後必ず医療機関で治療を受ける必要がある。

   仮に刺されないように対策をとったとしても、キイロスズメバチは、相手を刺せないと分かると目に向けて毒液を噴射してくるから厄介だ。「モーニングショー」でも、駆除業者の男性が目に毒液を受けたシーンが流された。毒にはたんぱく質を溶かす酵素を含んでおり、最悪の場合は失明の危険性がある。さらに「みんなのハチ駆除屋さん」のサイトには、毒の噴霧が仲間を呼ぶ合図になると書かれている。

   毒噴霧攻撃を受けた業者の男性の場合、近くの水道を見つけて流水で目を丹念に洗っていた。この場合も、医師の診察を受けた方がよいだろう。

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