2024年 4月 25日 (木)

焦点は「貴乃花親方」に移った 日馬富士問題、続く非難と憶測の応酬

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   横綱・日馬富士の暴行問題発覚から4日目、世間の関心は被害者とされる前頭8枚目・貴ノ岩の師匠である貴乃花親方の、「不可解な行動」に移りつつある。親方の真意をめぐって憶測も飛び交っている。

   焦点となっているのは、親方が警察に被害届を提出した一方、日本相撲協会には報告しなかったこと。さらに、その後協会から受けた聴取に「わからない」としたこと。親方の母・藤田紀子さんは2017年11月17日、テレビ番組で「何か胸の内にあるのではないでしょうか。言えないことが」と意味深な発言をしている。

  • 貴乃花親方の一連の行動が批判と憶測を呼んでいる(画像は貴乃花部屋の公式サイトから)
    貴乃花親方の一連の行動が批判と憶測を呼んでいる(画像は貴乃花部屋の公式サイトから)
  • 貴乃花親方の一連の行動が批判と憶測を呼んでいる(画像は貴乃花部屋の公式サイトから)

「徹底的にやろうと思った可能性が大きい」

   日本相撲協会やスポーツ紙報道によると、秋巡業中の2017年10月25日深夜に開かれた酒席で暴行がなされると、貴乃花親方は同月29日に鳥取県警に被害届を提出。だが、親方は協会にこの問題を報告しなかった。協会は11月2日に警察からの連絡で事態を把握し、3日に貴乃花親方と日馬富士の師匠・伊勢ヶ浜親方を聴取したが、両者「わからない」と多くを語らなかったとされる。

   巡業部長の貴乃花親方は、巡業中に起きたトラブルを協会に報告する立場にあるが、これを怠った形となった。東京相撲記者クラブ会友の杉山邦博氏は、16日放送「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)で、

「貴乃花さんは巡業全体を掌握すべき立場です。その過程で起きた出来事ですね。警察に被害届を出した事実がある以上、重役として協会トップはじめ、親方や理事らに相談や報告するなり、話を通していないとおかしいんです」

と語気を強めて貴乃花親方を批判した。

   一方、藤島部屋(後の二子山部屋)の元おかみで、貴乃花親方の母・藤田紀子さんは17日放送「バイキング」(フジテレビ系)で、親方の考えを推測した。

「今まで巡業中、私からすると『事件だわ』ということも耳にしております。でも公になっていない。そういうことを見聞きしている貴乃花親方が、徹底的にやろうと思った可能性が大きいと思います」

「今の協会執行部に不信感みたいなものがある」

   「バイキング」には、07年の時津風部屋での力士暴行死事件後に再発防止検討委員会の外部委員をつとめた漫画家・やくみつるさんも出演し、「想像の域です」と前置きして協会内の不和に言及した。

「貴乃花親方も重要な職についていますが、今の協会執行部に不信感みたいなものがある。敵対というか争った仲です。(警察に被害届を提出して)白黒はっきりさせることを先行させたのは、あの性格的に納得がいく」

   貴乃花親方は16年3月の理事長選挙に立候補したが、八角理事長に敗れた。「週刊ポスト」16年4月15日号によると、協会は理事長含む4理事が最重要ポストとされ、貴乃花親方がついた巡業部長はその「ワンランク下」。そのため「内情を知っている人間であれば、露骨な左遷」を受けたと書いている。

   やくさんは「バイキング」で、「理事選は票の取り合いがあり、えげつない。貴乃花親方はそこをぶっ壊そうとしている。このままだと貴乃花親方も伊勢ヶ浜親方も理事降格になるかもしれない」と協会内の思惑を推測した。

「親方同士の対立になってきている気がします」

   また、藤田さんは17日「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)にも出演。貴乃花親方の行動が報道でクローズアップされると、「親方同士の対立になってきている気がします」と話した。

   酒席に同席していた横綱・白鵬は11月16日の九州場所の取り組み後、暴行翌日(26日)の巡業で日馬富士と貴ノ岩が互いに「悪かった」と謝罪していたと、報道陣の前で明かした。事実であれば当事者同士は落着しているようにも見える。だが前記のとおり、貴乃花親方の被害届提出はその後の29日のことだった。

   藤田さんは、17日「ミヤネ屋」で、「親方に何かがあって、警察にお願いしたということもあるのではないでしょうか」と述べたが、

「その『何か』はね、なかなか難しいですね、私からこういう公の場で申し上げるのは。ただ息子(貴乃花親方)から聞いたわけではないので、私の思いだけですよ」

と意味深な発言をしていた。被害届を出しつつ協会に報告しなかった点を「段取りが違うのでは」と宮根誠司さんに問われても、藤田さんは「うーーん」と長い溜息の後、「何か胸の内にあるんじゃないでしょうかね。言えないことが」と話すにとどめていた。

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