マウスでは保護効果を確認
生きている動物に投与しても効果があるのかを検証するため、人為的に脳卒中状態にしたマウスを使った実験でもエブセレンを投与したマウスの脳はSUMO化が進み、脳が保護されているのに対し、偽薬を投与したマウスの脳は細胞死が生じていた。
6-チオグアニンには生体に有害な副作用を伴う恐れがあり、治療薬にするには不適切と考え試験していないという。
ヘレンベック博士は「エブセレンは虚血性脳卒中による脳の損傷を防ぐ効果的な戦略につながる可能性が高い」とし、今後はエブセレン投与で細胞死を抑制するだけでなく、脳機能の回復にまで効果を発揮するか研究を行う予定だ。