2018年 8月 19日 (日)

「夏の感染症」が今頃流行するとは この冬は手足口病とプール熱に注意

印刷

   夏場に流行する手足口病とプール熱(咽頭結膜熱)だが、12月に入っても感染の報告数が下がらない。

   いずれも子どもに多く見られる感染症だ。体調を崩しがちなこの季節、予防に努めたい。

  • こまめな手洗いが予防の第一歩
    こまめな手洗いが予防の第一歩

夏から11月後半まで流行警報が出続けていた

   国立感染症研究所が2017年12月12日に発表した、第48週(11月27日~12月3日)の速報データによると、手足口病の全国の報告数は2977人で、定点医療機関の報告数は0.94人だった。週を追うごとに減少しているが、過去10年間で比較すると定点当たり報告数は最多となっている。

   都道府県別では、富山県(1.93人)、沖縄県(1.85人)、福井県(1.82人)、山梨県(1.54人)、青森県(1.48人)の順で多い。比較的、各地に散らばっている印象だ。2週間前の第46週(11月13日~11月19日)には、佐賀県で5.14人、青森県2.52人、宮城県2.37人、茨城県2.36人が報告されていた。茨城県は12月7日になってようやく、定点当たり患者数が2人を下回ったとして流行警報を解除した。今夏から11月後半まで、警報が出続けていたのだ。

   手足口病はウイルスの感染によって起きる。口の中や手足に水疱性の発疹が出るのが特徴だ。感染症発生動向調査によると、例年の報告数のうち90%前後を5歳以下の乳幼児が占める。主にコクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71(EV71)と呼ばれるウイルスが原因だ。複数の報道によると現在流行しているのは、このうちEV71によるもの。国立感染症研究所によると、このウイルスは「中枢神経系合併症の発生率が他のウイルスより高い」。2000年には、脳炎による死亡例を含む流行が発生し、EV71が検出されている。近年では2010年にEV71の大流行が起きた。

   有効なワクチンはなく、発症しても特別な治療法は存在しない。症状に応じた治療となる。子どもがかかりやすいので、保育所や学校といった集団生活を送る場所での流行を避けたい。接触感染や飛沫感染を防ぐうえで、手洗いの徹底が基本となる。

高熱やのどの痛み、結膜炎といった症状

   この冬は、プール熱の流行も見逃せない。第48週の定点医療機関の報告数は0.82人。この週では過去10年で最多となった。しかも5週連続で増加傾向を見せ、さらに0.8人を上回ったのは夏の第28週(7月10日~7月16日)以来となる。

   都道府県別では北海道(2.83人)、富山県(2.52人)、宮崎県(2.14人)が、定点当たり報告数が多かった。

   プール熱の正式名称は、咽頭結膜炎。アデノウイルスの感染で、高熱やのどの痛み、結膜炎といった症状を起こす。子どもに多く見られ、プールでの接触やタオルの共用で感染することがあるため、プール熱の別名がある。

   手足口病と同様、特別な治療法はない。厚生労働省によると「通常、6月ころから徐々に流行しはじめ、7~8月にピーク」となるが、先述のとおり今年は12月になって、ピーク時の夏に匹敵する感染報告数に達している。近年は秋にいったん落ち着いても冬にかけて再び感染が増える傾向が見られ、手洗いやうがいといった予防を厚労省は呼びかけている。

今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
姉妹サイト
    loading...

注目情報

PR
J-CAST会社ウォッチ会員向けセミナー
しごとの学校
  • 【限定30名】スマホでわかるGDPR入門セミナー~あなたの会社、準備は大丈夫ですか?~

  • 企業承継と相続対策セミナー弁護士は見た!「社長が認知症に!? 悲惨な現実と対応策」

  • 「"無期転換ルール" あなたの会社は大丈夫?」 ~これからでもできる!企業のリスク回避術~

  • 追悼
    J-CASTニュースをフォローして
    最新情報をチェック
    電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中