2023年 1月 29日 (日)

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
立憲民主「公務員人件費カット」の正体 労組へ見せる「いい顔」との矛盾

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   立憲民主党が打ち出した「公務員人件費カット」が話題になっている。政策の実態はどうなのか。結論から言えば、旧民主党時代から代わり映えしていない、劣化コピーである。

   立憲民主のツイッターで、「公務員の労働基本権を回復し、労働条件を交渉で決める仕組みを構築するとともに、職員団体などとの協議・合意を前提として、人件費削減を目指します」とあった。

  • 立憲民主党が打ち出した「公務員人件費カット」が話題に。
    立憲民主党が打ち出した「公務員人件費カット」が話題に。
  • 立憲民主党が打ち出した「公務員人件費カット」が話題に。

労働基本権回復と人件費削減の関係

   これをみた立憲民主の支持者らから、人件費削減はあってはならないとの反応があった。この文章をきちんと読んでみると、(1)労働基本権回復、(2)労働条件を労使交渉、(3)人件費削減の三つの部分からなっている。

   労働基本権とは、団結権、団体交渉権、争議権のことであるが、公務員については、団結権はあるものの、団体交渉権は現業公務員を除き認められておらず、争議権はまったくない。つまり、(1)労働基本権回復とは、団体交渉権、争議権の獲得を目指すもので、公務員労組向けのメッセージである。

   そして、労働基本権が得られれば、公務員の労働基本権の制約からくる不利益を解消するために設けられている人事院は不要となる。その結果、公務員給与の人事院勧告もなくなり、(2)労働条件を労使交渉で決める、となる。この意味で、(2)はなくてもいい。(1)からの当然の帰結になるからだ。(1)の結果、どうなるかと言えば、労働基本権を背景にして労使交渉するので、公務員給与は結果として上がるだろう。つまり、(3)人件費削減とはならないのだ。

   実は、この奇妙な3点セットは、旧民主党時代からあった。その理由は、公務員労組のために(1)を言うが、国民一般からは公務員の給与アップは不人気なので、(1)と矛盾する(3)の人件費削減を政策として掲げていたのだ。

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