2018年 12月 16日 (日)

商品なく、店員不在...岐阜の異様なローソン 本社が想定外の事態が起きたと謝罪

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   岐阜県各務原(かかみがはら)市にあるコンビニ「ローソン」の店舗が異様な状態に陥っている。

   訪れた客の話では、商品の陳列棚はほとんどが空白。何度も店員を呼び出したが誰も出て来なかったと困惑していた。J-CASTニュースがローソン本社を取材すると、「こういう事態はまったく想定していませんでした」と事情を明かしたうえで謝罪した。

  • ローソン各務原鵜沼東町店、パン類の棚(画像は撮影者(m…кさん。以下同)提供の動画からキャプチャー)
    ローソン各務原鵜沼東町店、パン類の棚(画像は撮影者(m…кさん。以下同)提供の動画からキャプチャー)
  • ローソン各務原鵜沼東町店、おにぎり・弁当類の冷蔵庫(画像は撮影者提供の動画からキャプチャー)
    ローソン各務原鵜沼東町店、おにぎり・弁当類の冷蔵庫(画像は撮影者提供の動画からキャプチャー)
  • ローソン各務原鵜沼東町店、菓子類の棚。友人と偶然訪れた(画像は撮影者提供の動画からキャプチャー)
    ローソン各務原鵜沼東町店、菓子類の棚。友人と偶然訪れた(画像は撮影者提供の動画からキャプチャー)
  • ローソン各務原鵜沼東町店、ドリンク類の冷蔵庫(画像は撮影者提供の動画からキャプチャー)
    ローソン各務原鵜沼東町店、ドリンク類の冷蔵庫(画像は撮影者提供の動画からキャプチャー)
  • ローソン各務原鵜沼東町店トイレ前に置かれたラックと、手書きで「故障中」の貼り紙(画像は撮影者提供)
    ローソン各務原鵜沼東町店トイレ前に置かれたラックと、手書きで「故障中」の貼り紙(画像は撮影者提供)

店員を何度も呼んだが、出て来なかった

   ツイッターで2018年1月16日に投稿された動画は、がらんどうのローソン各務原鵜沼東町店内を映している。特に食品は壊滅的で、おにぎりや弁当類、スイーツがあるはずの各冷蔵庫は品物が皆無。パンやスナック菓子が陳列されるべき棚もそれぞれほぼ商品がなく、ドリンク類の冷蔵庫にかろうじて数本の缶・ペットボトルが目に入る程度だ。

   コスメ・ボディケア商品や雑誌の棚はいくらか「充実」しているが、それでも棚の下段は空っぽ。トイレ前にはラックが置かれて通路が塞がれ、ヨレヨレの紙に手書きで「故障中 男性・女性用ご利用できません」と表記されている。

   撮影者が「誰もいないよ」とつぶやく声が入っている通り、店員の姿も見えない。だが、照明は点灯しており、出入口も締められていない。

   J-CASTニュースは17日、この動画を投稿した女性にツイッターのダイレクトメッセージを通じて話を聞いた。16日の朝5時過ぎ、たまたま同店が面している道路を通っていた時、タバコを買おうとした友人とともに訪れた。

   女性は入店した時の印象を「営業してるのかな?って感じです」と率直に明かした。店内にどんな食品類があったかを尋ねたが、「ガムやお菓子が少し」というくらいしか覚えていないほどで、「店員さんを何回も呼んでみたのですが、出てくることがなかったので買えませんでした」という。ただ、「半年くらい前に1回行ったことがありますが、その時は他のコンビニと変わらず営業されていました」とも語っていた。

店舗に電話取材を試みた

   ローソン公式サイトによると各務原鵜沼東町店は24時間営業。J-CASTニュースは17~19日にかけて複数回電話取材を試みたが、いずれもコール音が鳴るだけで、つながらなかった。

   別のツイッター上の報告によると、同店がこのような「商品ほぼ無し・店員不在」となっている状況を伝える投稿が、17年12月2日の時点で見つかる。少なくとも1か月以上このような状態が続いていることになる。

   一体何が起きているのか。J-CASTニュースがローソン本部に取材したところ、広報室担当者が18日、同店の事情を明かした。

   担当者によると、ローソン岐阜支店が17年、各務原鵜沼東町店の商品仕入れが滞っているなど異変に気付いた。同店の状況を調べると、上記の報告のように店として成り立っていないことが分かり、オーナー(店長)と折衝を始めた。

   ローソンのようなコンビニチェーンは、本社がオーナーを募って加盟店契約(フランチャイズ契約)を結んで営業する店舗がほとんどで、同店も加盟店契約の形態。規約上、事情があれば本社から6か月前に解約の申し入れをした上で加盟店を閉店できる。同店には17年9月に申し入れていたため、「3月末までの閉店が決まっています」と話す。

   ただ、本部としては「店になっておらず、近隣の方々にご迷惑をおかけしております。できるだけ早く閉めたいと思っており、岐阜支店の担当者がオーナーと交渉しているところです」とも話す。本部と加盟店が契約解除で「合意」できれば、6か月を待たずとも閉店が可能だからだ。さまざまな事情(真隣に大型スーパーができて客足が遠のいた、など)から営業を続けられなくなり、合意のうえで契約解除すること自体は時々あるという。

半ば「営業放棄」だが、契約は継続。すると...

   しかし広報担当者によれば、同店オーナーは「店舗を続けたい意向をお持ちです」という。商品の仕入れなどが滞っているが「このような状態になった経緯は分かりません」とも話す。3月末で閉店する旨を店頭に貼り紙で掲示するよう伝えていたが、これも応じなかった。

   半ば「営業放棄」の状態だが、契約は続いている――。こうなると別の問題が発生する。広報担当者によれば、加盟店には売上が芳しくなくても営業が続けられるよう、本部から毎月一定額が補填される「最低保障」という仕組みがある。通常、この最低保障でアルバイトの給料を支払ったり、商品を仕入れたりして営業を続けていくが、同店の場合は「仕入れ費や人件費というオーナー側の『経費』があまり発生していないという状況が続いています」(広報担当者)という。つまり、消費者が店を利用できない一方で、本部からの補填金がほぼそのままオーナーの手元に入り込んでいる状態だ。

   「まったく想定していませんでした」と事態を重く見た本部は交渉を継続。そして19日夜、同日の話し合いによって「1月20日9時をもって閉店することでオーナーと合意しました」との連絡がJ-CASTニュースに届いた。

   担当者は「地域とお客様のためにお店を開けることを前提としていますので、今回のように商品がないまま、仕入れがないままお店を継続するという事態が発生することは大変遺憾に思っております」として、「ご迷惑をおかけ致しまして、申し訳ございません」と謝罪した。今後の再発防止のための対策は「現在検討中です」と話していた。

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