2018年 8月 22日 (水)

ホンダ、旗艦バイクを17年ぶり刷新 「市場縮小」の中、巻き返し可能か

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   ホンダが、2輪車の旗艦モデル「ゴールドウイング」を17年ぶりにフルモデルチェンジし、2018年4月2日に発売する。1月12日、発表した。ホンダは4月に国内販売網の再編を予定している。今回の旗艦車種の刷新は再編をスムーズに進める狙いもある。縮小の一途をたどる国内2輪市場でどこまで巻き返しが可能か、業界の注目が集まっている。

   ゴールドウイングは、販売台数世界一のバイクメーカーであるホンダとして最上位の大型機種で6気筒1800ccエンジンを搭載する。1975年に米国で発売して以来、今回の新型で6代目。車体を1割程度軽量化する一方、乗り心地を改善したという。価格は273万~331万円で、年間500台の販売を計画。高価格にもかかわらず人気は高く、1月22日時点の受注は早くも年間計画を上回る540台に達した。

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国内販売店網を再編

   ホンダは5つに分かれている国内販売店網を4月から、中大型車を中心に全車種を扱う「ホンダ ドリーム」と、排気量250cc以下の小型モデルが主体の「ホンダ コミューター」の2ブランド体制に再編する。全店舗数は約5500店で変わらず、ドリームが約150店、コミューターが5350店と割り振る。趣味性も値段も高い250cc超のバイクを取り扱う店舗は従来500店超あっただけに、その店舗は3分の1以下に減る計算だ。250cc超を扱う店が家の近くから消える人もいるが、ホンダとしては、整備や部品交換といったアフターサービスで豊富な知識を持ったスタッフによる丁寧なサービスを提供できる店を厳選し、ドリームとして磨くことで、バイクファンに満足してもらうことにつなげたい考えだ。一方、コミューターは原付きをはじめ手軽なバイクを取り扱う身近な店舗として、修理などにも素早く対応する方針だ。

   こうした店舗網再編の開始にあたり、ホンダは旗艦車種である「ゴールドウイング」のフルモデルチェンジにより、「ドリーム」店舗に勢いをつけることを狙う。ピークの1982年(328万台)から1割程度の33万台(2016年)にまで縮んだ国内2輪市場だが、利益率の高い中大型車市場で近年、米ハーレーダビッドソンや独BMWなど欧米勢も固定客をつかみつつあり、競争はむしろ厳しくなっている。ゴールドウイング刷新や販売網再編はその競争に挑む狙いもある。

川崎重工業にも動き

   もっとも、ホンダの経営を支えるのはやはり自動車で、2輪は世界一とは言ってもホンダの売上高でみれば全体の1割台に過ぎない。2018年年初にホンダの株価が上昇したのは、17年の車名別国内自動車販売で、軽自動車「N-BOX」によって15年ぶりに年間首位を奪還したことや、中国の自動車販売が好調だったことが投資家に好感されたものだ。とはいえ、主要市場であるアジア各国で所得が増え、2輪の大型化・高級化が進むとみられる中、マザーマーケットである日本で中大型車を磨き続けることは大いに意味がある。

   「カワサキ」ブランドで2輪事業を展開する川崎重工業も、ここへきて国内販売網の再編を進めている。中大型車中心のカワサキブランドだけを扱う専門店「カワサキプラザ」を2020年3月までに全国で120点設けるのが目標。ホンダ、ヤマハ発動機、スズキの日本勢がひしめく国内にあって存在感を高めることを狙う。18年1月には東京・神田(秋葉原)の旧万世橋駅跡地の商業施設「マーチエキュート神田万世橋」にバイクのショールームを開設。ジャケットやTシャツなどとともに数台のバイクが展示されており、街ゆく人にまずバイクに親しんでもらおうとの趣旨だ。国内でバイクを買うのは中高年が主体だが、こうした取り組みが若年層にも響くかどうか。世界的メーカーである各社による国内市場での試行錯誤が続く。

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