2018年 7月 16日 (月)

「艦これ」凍結招いた虚偽通告 「罪になるの?」弁護士に聞いた

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   人気ゲーム「艦隊これくしょん -艦これ-」の公式ツイッターアカウント(@KanColle_STAFF)が虚偽の著作権侵害通告により、一時的に凍結された問題で、ツイッターなどで「罪に問われないの?」との声が多数上がっている。

   J-CASTニュースでは弁護士に話を聞いた。

  • 復活した「艦これ」ツイッター。アイコン画像は他のものに。
    復活した「艦これ」ツイッター。アイコン画像は他のものに。

DMCAの悪用か

   「艦これ」の開発/運営公式ツイッターは140万人近いフォロワー数を誇るアカウントだったが、2018年2月22日昼までに突然、凍結された。「艦これ」の運営サイドは15時ごろ、「DMM GAMES」コミュニティで

「Twitter社に連続の虚偽通告があり、DMCA著作権侵害ということで、同アカウントを本日運用できない状態になりました」

と発表。公式ツイッターのアイコン画像について、偽名の第三者が「自身が描いたものだ」と主張してきた、と説明した。

   同ツイッターの凍結は22日21時までに解除された。「艦これ」運営は23日、同コミュニティで「大きな支援/援護を頂き、とても早いスピードで復活することが出来ました」などと説明し、DMMやKADOKAWA、ツイッター社、そしてファンに謝辞を述べた。

   DMCAとは、アメリカの法律「デジタルミレニアム著作権法」の略称で、インターネット上で著作権を侵害された時、グーグルやツイッターに著作権侵害を申し立てることで削除できる仕組みをいう。運営は今回、その仕組みが悪用されたとみているわけだ。

   同法の手続き「ノーティスアンドテイクダウン」では、著作権侵害を主張する人から法定の形式的要件を満たす通知を受けたプロバイダーは、侵害にあたるか否かを判断することなく一旦削除すれば、責任を負わないとされている。

「とてつもない賠償額になる」?との観測も

   SEOの専門家で知られる辻正浩氏は今回の事件を受け、ツイッターで「(DMCAの)制度自体は素晴らしい」と投稿し、「このしくみは守らないといけない」と主張。その上で、

「『今回の犯人に何らかの痛い目、気軽に同様のことを行えないと思われる罰を受けさせることができるか』『DMCAの特殊性はあるにしてもTwitter側で同様の問題発生を減らす体制強化ができるか』などの問題が次ですね」

と持論を展開した。虚偽通告者への処罰に関しては、ツイッターの一般ユーザーからも

「艦これアカへの虚偽通報は普通に偽計業務妨害罪になるんやないかな」
「申立人は悪ふざけのつもりか知らないが、訴訟に備えておくことですね」
「威力業務妨害&DMCA虚偽申請で訴えればとてつもない賠償額になるね、今回の艦これ運営垢凍結問題」

などの声が続出していた。

   仮に、偽の第三者がツイッター社へ虚偽の通告を繰り返したことで、アカウントが凍結したのだとすれば、この行為は何らかの罪に問われるのか。

「偽計業務妨害罪または威力業務妨害罪」にあたる可能性

   弁護士法人・法律事務所ヒロナカの弘中絵里弁護士は、2月23日のJ-CASTニュースの取材に

「誰を被害者と捉えるかによって異なる側面があると思われますが、偽計業務妨害罪または威力業務妨害罪にあたると考えられます。いずれも罰則としては、3年以下の懲役または50万円以下の罰金と定められています」

と説明する。

   今回のように、本来問題ないサイトがDMCAの申し立てをされ、消されることは「ここまで話題になったものはあまり聞いたことがない」という。

   ちなみにDMCAの申し立てをめぐっては、2017年8月のIT関連企業「ウォンテッドリー」の炎上騒動が記憶に新しい。あるユーザーのブログ記事を、DMCAに基づき著作権侵害のコンテンツとしてグーグルとツイッターに申請したが、ネット上で批判を浴びて謝罪。著作権保護の観点以外に削除の意図は「なかった」と釈明する事態となった。

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