2018年 9月 21日 (金)

金正恩自慢の「平壌冷麺」、そんなに美味なのか、食べた人に聞いた

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「平壌から、苦労しながら平壌冷麺を持って来ました。遠いところから......遠いと言ってはダメですね(笑)、おいしく召し上がってください」

   北朝鮮・金正恩委員長が首脳会談の冒頭、ジョークの種にしたのが「平壌冷麺」だ。

   会談後の晩餐会では、韓国側が用意する料理とともに、北朝鮮から持ち込まれたこの平壌冷麺を、2人の首脳が食べることになる。いったいどんな味なのだろうか。今回供されるものと、同じ店で食べたことがある人に話を聞いてみると――。

  • 玉流館の平壌冷麺。黒っぽい麺が特徴だ(Uri Tours撮影、Wikimedia Commonsより)
    玉流館の平壌冷麺。黒っぽい麺が特徴だ(Uri Tours撮影、Wikimedia Commonsより)

金日成も大好物、週2で食べる

   冷麺は、朝鮮半島を代表する麺料理の一つだ。米作に適さなかった半島北部で古くから食べられた。土地によっていくつかのバリエーションがあるが、平壌を中心に発展した「平壌冷麺」は、そば粉を使った黒みがかった麺に、冷たいスープ、具材を和えて作る。日本で冷麺というと、岩手県盛岡市発祥の「盛岡冷麺」が有名だが、これは朝鮮半島出身の青木輝人さん(故人)が、郷里の味をアレンジして作ったもので、「本場」のものとは趣が異なる。

   金正恩氏の祖父、故・金日成国家主席も、冷麺が大好物だった。過去の読売新聞記事(1995年11月11日付)によると、別荘で週に2回のペースで、子どもたちと特別製の冷麺に舌鼓を打ったという。

   今回、金正恩氏が韓国に持ち込むのは、平壌市内のレストラン「玉流館」の冷麺だ。平壌冷麺の代表格として知られる。複数回の訪朝経験があり、実際にこの玉流館で平壌冷麺を食べたことがある日本人ライターに、J-CASTニュースが話を聞くと、「日本の冷麺とは異なり、良い意味でイメージとまったく違ったことを記憶しております」といい、

「歯ごたえのある麺に、さっぱりとした酸味と旨味のあるスープ、それに調味料や具材の組み合わせが絶妙で、平壌市内でいくつか食べた平壌冷麺でも、同食堂が最も素晴らしいとの印象を受けました」

とその味を絶賛する。

「たいていの客がおかわりする」

   玉流館は、北朝鮮を代表する高級レストランとして知られる。訪朝した政治家も、しばしばこの店で食事をとる。その看板メニューが平壌冷麺だ。有田芳生参院議員も、2018年4月27日のツイッターで「たいていの客がお代わりするほど美味しいです」と解説しているように、まさに国が誇る名物料理なのである。

   今回、平壌冷麺を晩餐会のメニューとしてリクエストしたのは、韓国・文在寅大統領だったとされる。個人的に食べたかった――ということもあるかもしれないが、文在寅氏の師、故・盧武鉉元大統領との縁もある。盧武鉉氏が2007年に訪朝、故・金正日総書記との首脳会談を実現させた際にも、この玉流館で平壌冷麺を食べたのだ。

   食後の会談ではこの冷麺も話題に上り、盧武鉉氏が「大変おいしくいただきました」と言えば、金正日氏が「平壌冷麺とソウルの冷麺は、どちらがおいしいですか」と質問するなど、南北の融和を演出する小道具として用いられた。文在寅氏にも、こうした親密さを「再現」したいという思惑があるとみられる。

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