2024年 4月 19日 (金)

高校生クイズ「不適切」アンケートを削除 キス経験など問う...スポンサーも「誠に遺憾」

   日本テレビの「全国高等学校クイズ選手権」に出場する際のアンケートに、恋人の有無やファーストキスの経験を尋ねる項目があることが、インターネット上で「セクハラではないか」と物議を醸している。

   こうしたネット上の指摘を受けて、日本テレビ側は2018年5月30日18時までに問題のアンケート項目を削除。現在は「参加への意気込み」や「番組へのメッセージ」を尋ねる質問だけとなっている。

  • 問題視されたアンケート項目(現在は削除済み)
    問題視されたアンケート項目(現在は削除済み)
  • 問題視されたアンケート項目(現在は削除済み)

回答したら「良い事があるかも?」

   2018年で第38回を迎える「高校生クイズ」は、全国の高校生たちが知力やチームワークを競う人気番組。今年は5月28日に出場受付がスタートし、7月26日にはスマホを使った地区予選が全国一斉に行われる予定だ。

   いま問題となっているのは、出場登録をした高校生に出されるアンケートの内容だ。月々に貰っているお小遣いや貯金の額などを尋ねる項目に続けて、

「今、彼氏・彼女がいる?」
「今まで付き合った人数は?」
「ファーストキスは?」

という3点を質問しているのだ。

  

   なお、選手権の出場にあたっては、本名・性別や学校名だけでなく、住所や親の連絡先などの情報を入力する必要があった。つまり、こうした個人情報を登録した上で、上記のようなアンケートへの回答を求められるのだ。

   このアンケートへの回答は必須ではないが、選手権公式サイトの「参加方法」ページでは、出場までの流れを説明する中で、

「高校生の日常生活に関する『アンケート』に答えてください」

と明記している。また、サイト上には「(回答すると)良い事があるかも?」と、アンケートに答えるよう促す記述もあった。

日テレ「(回答は)責任を持って削除」

   このように、高校生へ向けて恋人の有無やキス経験などを質問する運営側の姿勢は、インターネット上で物議を醸すことになった。ツイッターやネット掲示板には、

「これこそドストレートなセクハラだろ。しかも高校生相手って」
「コンプライアンスが厳しい時代によくこんなことできるな...」
「高校生相手に何やってんだ?マジで」

といった批判的な意見が相次いでいる。そのほか、「自分の恋愛事情が全国ネットで放送される可能性があると思ったら恐くて応募できない」といった声も出ていた。

   こうしたネット上の反応を受けて、日本テレビ側は問題視されたアンケート項目を削除。 30日18時時点で、質問は「参加への意気込みや番組へのメッセージがあれば、ご記入下さい」という1点だけになっており、

「回答は任意です。回答してもしなかったとしても、大会参加・成績に影響はありません」

との説明文も添えられている。

   高校生クイズ選手権を運営する日本テレビは30日夕、J-CASTニュースの取材に対し、

「ご指摘のアンケートの件については視聴者の方々から様々なご意見をいただきました。その結果、本日夕刻より内容を一部変更したアンケートを実施しております。回答の有無や回答内容は大会参加・成績には影響はありません。なお、これまでにいただいた回答については当社が責任を持って削除いたします」

と回答した。アンケートの意図についての質問については、回答が無かった。

冠スポンサーのライオンにもクレームが

   また、同番組の冠スポンサーを務めるライオン(東京都墨田区)は取材に対し、

「このようなアンケート内容は、番組スポンサーとしては誠に遺憾に存じます。クイズ大会に応募された皆様や関係者の皆様に対し、不快な思いをさせてしまい、深くお詫びを申し上げます」

とコメント。同社にも、高校生クイズのアンケートについて「不快だ」とのクレームが消費者から寄せられているという。

   なお、ライオンは日本テレビに対し、すでに「同様なことが生じないよう」申し入れを行ったと明かした。

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