2018年 10月 23日 (火)

ヤンキース田中の「快挙」支える投球術 5年間にみる「進化」とは

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   ヤンキースの田中将大投手が2018年9月20日(日本時間21日)、レッドソックス戦に先発し、5回途中8安打5失点で降板した。20インニング連続無失点中の田中だったが、1回にマルティネスに適時打を許して失点。続く2回、3回にも失点を重ね、5回に無死一、三塁のピンチを招いて降板し、13勝目はならなかった。

   メジャーデビューから5年目を迎えた田中。この日は白星を逃したが、ここ最近の投球内容はより安定感が増してきている。9月1日(日本時間2日)には、タイガースを相手に7回7安打1失点で10勝目を挙げ、日本投手では黒田博樹氏以来2人目となる5年連続2桁勝利を達成した。ただ、メジャーデビューから5年連続で2ケタ勝利を記録したのは田中だけで、長い歴史を誇るメジャーリーグにおいて10人目の快挙だった。

  • ヤンキース・田中将大投手(写真は2016年12月撮影)
    ヤンキース・田中将大投手(写真は2016年12月撮影)

5年連続2ケタをマーク

   ヤンキースからメジャーデビューし、移籍せずに5年連続2ケタをマークしたのは、アンディ・ペティットと田中の2人だけ。ペティットはメジャー通算256勝の左腕で、右投手では田中がヤンキースで初めてとなる。25歳でメジャーデビューした田中は、ここまでメジャー通算64勝。日米では通算163勝を挙げている。

   名門ヤンキースでローテンションを守り続けるのは至難の業である。勝てない投手は容赦なくローテンションから外され、登板の機会を失う危機にさらされる。地元ニューヨークのメディア、ファンから常に勝利を求められる名門チームにおいて、選手に対するシビアさはメジャーでも他球団には見られないほどのもの。大枚をはたいて選手を引き抜く一方で、勝利至上主義におけるシビアすぎる選手の扱いは、たびたび議論の的となる。

   そんな過酷な環境下で田中が生き抜くことが出来ているのはなぜだろうか。それは田中の投球術にある。日本球界に在籍していた頃の田中は「速球派」の印象が強い。150キロ台のストレートを中心にスライダー、スプリットを駆使して打者を封じ込めてきた。だが、160キロを超える投手が多くいるメジャーにおいて、速球だけでは通用しない。メジャーで長く安定した成績を残すためにはメジャー流にモデルチェンジする必要がある。

「速球派」からモデルチェンジ

   田中の全投球におけるストレートの比率をみてみると、年を追うごとに低下しているのが分かる。メジャー1年目は全体の40.6%を占めたが、翌年は32.5%まで落ち、3年目31.6%、4年目27.7%と明らかに割合が低下している。今シーズンは25%台まで落ち、スライダーとスプリットが50%以上を占めている。このように「速球派」からモデルチェンジした田中だが、抜群の制球力を誇るからこその成功といえる。

   これまでメジャーで活躍した日本人投手では、野茂英雄氏、佐々木主浩氏など速球を主武器にした投手もいるが、野茂氏と佐々木氏には絶対的な武器であるフォークを持っていた。一方で当時の日本最速となる158キロを記録し、メジャーに挑戦した五十嵐亮太氏は、制球難に苦しみ、メジャー3年間で5勝に終わった。

   「技巧派」投手としてメジャーで実績を残したのが、長谷川滋利氏、吉井理人氏、上原浩治氏らだ。野茂氏や佐々木氏のような速球は持ち合わせていなかったが、制球力と変化球のキレで怪力メジャーリーガーを封じ込めてきた。3選手ともにメジャーデビューが遅く、当時は通用するかどうか疑問の声もあったほど。この3選手は、メジャーでは正確なコントロールと、ある程度の球種を持っていれば速球はいらないということを証明した。

   自身のメジャー最多勝利となる14勝まであと2勝。ヤンキースが残す試合は10試合で、田中の登板機会は恐らくあと2回だろう。ポストシーズンのワイルドカードが濃厚で、もう少し田中の投球が見ることが出来そうだ。

   「速球派」から「技巧派」へモデルチェンジして5年連続の2ケタ勝利の田中。来シーズンの記録更新が期待される。

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