2024年 4月 19日 (金)

「妊娠はしておらず」 結婚報道の「奇妙な常套句」なぜ生まれたのか

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最古の記事は1998年?

   このフレーズは、いつから、なぜ使われるようになったのか。

   「日経テレコン」のデータベースで過去のスポーツ紙報道を調べてみると、1990年代には使用事例がほとんど見られない。最も古い例として確認できるのは、1998年の女優・鈴木杏樹さんの場合だ。

   「関係者によると、二人そろってティファニーの300万円の婚約指輪を購入。妊娠はしていないという」(ニッカン、6月7日付)

   この結婚は、お相手が10歳以上年上の医師だったということもあり、ノーマークだったメディアが大騒ぎに。それもあって一部では、「できちゃった婚だ」という誤報も流れたという。わざわざ「妊娠はしていない」の一言が入ったのは、それを打ち消すためだろう。「必然性」のある表現だったわけだ。

   その後、2000年代初頭までは、各紙一年に1~2記事あるかないか。その中で、比較的目立つのはアナウンサーなど、テレビ局関係者が主題の場合だ。

「日テレ・山王丸和恵アナがカメラマンと社内結婚 今月8日に入籍」(報知、1999年8月10日付)
「林恵子アナがダイエー・松中信彦との結婚へ番組降板 堀井美香アナが第2子を出産」(報知、2000年9月28日付)
「永井美奈子が同い年会社経営者と結婚 超豪華指輪!!」(スポニチ、2000年12月27日付)
「テレビ東京・家森アナと中日・関川外野手が結婚」(報知、2002年11月13日付)

   当時は「寿退職」も珍しくなく、妊娠なら担当番組降板の可能性もある。現在もしばしばセットになる「仕事は続ける」という表現も、本来は女子アナを念頭に置いたものだったと考えるとわかりやすい。

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