2024年 4月 27日 (土)

「金曜日」新社長、植村氏が早くも新潮、産経記者と火花

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

   元慰安婦の女性の証言を初めて報じた元朝日新聞記者の植村隆氏(60)が、「週刊金曜日」を発行する「金曜日」の代表取締役社長兼発行人に就任し、2018年9月28日に都内で会見した。

   植村氏は、自らの記事を「捏造」と非難した14年の週刊文春の報道をきっかけに大きな批判を浴びた。これで脅迫などの人権侵害を受けたとして、15年に版元の文藝春秋などを相手取って損害賠償や謝罪広告などを求める訴えを起こしている。産経新聞を始めとする、植村氏の慰安婦報道や訴訟に批判的なメディアについては、「闘いは継続して私がやっていかなければ」と、戦闘モードだ。

  • 自らの記事に関する「週刊金曜日」の記事を手に記者会見する植村隆氏
    自らの記事に関する「週刊金曜日」の記事を手に記者会見する植村隆氏
  • 自らの記事に関する「週刊金曜日」の記事を手に記者会見する植村隆氏

記者のひとりとして企画を提案したり出稿したりはあり得る

   植村氏の就任は9月26日付。北村肇・前代表取締役社長兼発行人から打診を受け、自らへの批判に対する反論や、訴訟の経過を最も詳しく伝えたのが週刊金曜日で、「『週刊金曜日』に救われた」ことが就任を引き受ける理由のひとつになったという。「憲法を守る!『週刊金曜日』を守る!」スローガンに掲げ、支援を訴えた。

   記事で取り上げた訴訟の当事者が社長に就任するのは異例だが、北村氏は「植村さん個人のものではなく、歴史的な裁判」だとして問題視しない立場だ。編集権は編集長が持つが、植村氏も記者のひとりとして企画を提案したり出稿したりすることはあり得るという。

   植村氏は、

「基本的には僕の裁判は他の人が書くのは普通」

だとして、当事者として訴訟について記事を書くことには否定的だ。ただ、この発言のきっかけになる質問をしたのが産経新聞の記者だったということもあり、

「ただし、様々な、裁判だけじゃない問題がある。例えば、産経新聞との闘いは、継続して私がやっていかなければならないと思う」

とも話し、産経批判の記事執筆に含みを残した。産経新聞は、1991年12月7日土曜日付の紙面(大阪本社版)で、元慰安婦の金学順(キム・ハクスン)さん(1997年死去)の講演会の様子を報じる際、

「金さんは17歳の時、日本軍に強制的に連行され、中国の前線で、軍人の相手をする慰安婦として働かされた」

と、地の文で「強制的に連行」という文言を使っている。植村氏はこのことを指摘しながら、産経新聞の報道姿勢を非難した。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中