2019年 1月 23日 (水)
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マツダ流EV車の勝算 ロータリーエンジン技術への期待

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   マツダが2020年に電気自動車(EV)を発売する。いまさらEVは珍しくもないが、マツダの売りは独自のロータリーエンジン(RE)技術を補助用発電に使い、航続距離を2倍にするというものだ。これまで開発については各所から情報が出ていたが、ようやく公式アナウンスされた。

   「マツダにしかない技術を最大限活用し、走る喜びを体現したEVを実現していく」。18年10月2日に東京都内であった説明会で、マツダの丸本明社長は、こう強調した。マツダのEVは、電池が少なくなっても搭載した発電機の力で走る「レンジエクステンダー(航続距離延長装置)」の車だ。

  • マツダは2020年、航続距離を2倍にしたEV(電気自動車)を発売する(画像はイメージ)
    マツダは2020年、航続距離を2倍にしたEV(電気自動車)を発売する(画像はイメージ)

かつて一世を風靡

   マツダと言えばRE。通常のエンジンがピストンの往復運動で動力を生み出すのに対し、REはローターの回転運動で動力を生み出すので、理論的には効率がよく、小型・軽量で、しかも静か。1967年、「コスモスポーツ」で、REを量産車種に世界で初めて搭載して以降、「RX-7」などの名車を生み、一世を風靡した。しかし、REは燃費が悪いという弱点があり、2012年に「RX-8」の生産を終了した。このガソリン車で培ったRE技術を使った発電機でモーターを回して走行を持続させるというのがマツダのEVだ。限定的とはいえ、REの復活として、話題になっている。

   発電用としてのREも、小型で出力が高く、振動は少なく、静粛性にも資するという特徴は同じ。丸本社長は「電気駆動ならではの駆動とマツダにしかない独自技術を導入した」と説明した。

   ただ、「航続距離2倍」との説明だけで、1度の充電と燃料補充での走行距離、具体的な車種などには言及していないが、ネットの専門サイトなどでは試作車のベースになった小型車「デミオ」の改良型が有力などと書かれている。2012年に「デミオEV」をリース限定で100台発売、併せて発電用に排気量330ccの小型ロータリーエンジンを積むレンジエクステンダー搭載車も試作し、航続距離はデミオEVの2倍の400キロメートルを確保した実績がある。同じように小型ガソリンエンジンの発電機で電力を補う日産の「ノートeパワー」を参考に、価格について、デミオのREレンジエクステンダーの価格は180万円台からの設定になるといった予測が聞かれる。

単純にEVを拡大する戦略はとらない

   マツダは2017年、トヨタとEV技術を共同開発する新会社を設立したが、今回の20年に発売するEVは、トヨタとは別。トヨタとの協業の成果は20年以降の製品開発に生かす方針だが、トヨタもREには注目しているという。

   REはガソリンだけでなく気体燃料とも相性がよいエンジンだからだ。ピストンの往復運動と異なり、REは燃料噴出の空間と燃料燃焼の空間が異なり、安全性を高く保ちやすいので、トヨタが開発を進める水素を燃料とする燃料電池車(FCV)でREの技術が生かせるとの期待がある。さらに、車以外でも、プロパン(LPG)を燃料とする家庭用の発電機としても活用できる可能性が指摘されている。

   車に話を戻せば、マツダは、単純にEVを拡大する戦略はとらない。「(内燃機関技術の強みをいかす)従来戦略から変更はない」(丸本社長)として、ガソリンやディーゼルエンジンの駆動機構を、モーターや電池を使って効率化し、環境規制などに対応することに主眼を置いている。このマツダの戦略が通用するか、REが成否のカギを握っているといえそうだ。

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