2019年 12月 7日 (土)

これもゴーン氏の「せい」に? 検査不正の「責任」打ち出せぬ混乱の日産

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   ゴーンショックで大荒れの日産自動車には、弱り目に祟り目だ。2017年9月以来「4回目」となる検査不正が発見されたにもかかわらず、カルロス・ゴーン前会長の逮捕による混乱もあってか、経営陣の責任の所在をはっきり打ち出せていない。

   しかも今回はブレーキなど安全性に直結する検査での不正だ。日産への世間の目は、いっそう厳しくなることが予想される。

  • ゴーン氏は21日再逮捕(2014年撮影)
    ゴーン氏は21日再逮捕(2014年撮影)

ブレーキでの検査不正発覚

   日産が新車を出荷する前に行う完成検査で新たな不正がみつかったと発表したのは、ゴーン氏逮捕から3週間あまりが立った2018年12月7日のこと。13日には、実際に国土交通省にリコールを届け出た。

   リコールの対象車は、2017年11月7日~2018年10月25日に追浜工場(神奈川県横須賀市)で製造された「ノート」「リーフ」「ジューク」や、グループのオートワークス京都(京都府宇治市)で生産された「アトラス」「シビリアン」など11車種計14万8780台。前回までに無資格者による検査などで42車種114万3540台のリコールを届け出ており、今回と合わせ130万台規模になる。

   不正事案は、ブレーキペダルの検査でサイドブレーキを使っていたほか、ハンドルの切れる角度を検査する際、あらかじめハンドルを左右いずれかに切った状態から測定するなど6項目。SUBARU(スバル)で2018年9月に発覚した検査不正を受け、改めて実施した社内調査で判明した。

   日産は無資格者による検査のほか、燃費・排ガスのデータ改ざん、一部検査項目の不実施が明らかになり、9月末に再発防止策を盛り込んだ最終報告書を公表したばかりだったが、明らかになったのは、その後も不正が延々と続いていたという信じがたい実態だ。

ゴーン氏に「責任の一端」?にじむ認識

   検査員の禁止事項について理解不足があったことなどが不正の要因と分析。再発防止策として、標準作業書に禁止事項の記載を追加し、教育を行うほか、検査員が相談できる作業監視員を検査ラインに新たに配置したり、手順通りに作業が進んでいるかを確認するためのカメラを設置したりする。

   7日に横浜市で開かれた記者会見には、国内生産担当の本田聖二常務執行役員らが出席し、西川(さいかわ)広人社長兼最高経営責任者(CEO)の姿はなかった。本田氏は「品質よりコストにやや偏っていた部分があった」とし、逮捕されたカルロス・ゴーン前会長に責任の一端があるとの認識をにじませた。

   日産と同じ時期、似たような不正が発覚したスバルと比べ、経営陣の責任の所在はあいまいなままだ。スバルは2018年6月の株主総会で、吉永泰之社長(当時)が代表取締役会長兼CEOに就任する予定だったが、不正拡大を受けて代表権とCEO職を返上。2018年12月11日には、製造担当の大河原正喜専務執行役員が12月31日付で代表権を返上し、2019年3月31日付で専務執行役員を退任すると発表した。製造本部長で群馬製作所長の為谷利明常務執行役員も退任する。2017年秋から続いた一連の不正の責任を取った形だ。

   一方、日産は2017年11月の記者会見で、西川氏が報酬の一部を自主返納したと説明したのみ。西川氏、ゴーン前会長らの処分について発表していない。

   ゴーン前会長は21日、特別背任の容疑で再逮捕され、事件の拡大で日産社内は混乱状態だとしても、検査不正の「責任の取り方」は問われ続ける。

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