2020年 10月 27日 (火)

革新投資機構「崩壊」を新聞はどう報じたか 社説に見るスタンスの差

お金のプロだけが知っている、保険を使った賢い貯蓄方法!

コンセプト支持する日経・読売、一方朝日や産経は...

   問題は、官民ファンドたるJICはどの道を行くべきかだ。

   最も明快なのは日経(11日)で、「JICは、成長しそうな企業や技術にリスクマネーを供給する役割に徹する、と宣言し『脱・延命』を掲げた」というJIC発足のコンセプトを支持し、報酬についても「客観的に見て投資の世界では飛び抜けて高額とはいえない。それでも『財政資金を元手にした官民ファンドには高すぎて不適切』というなら、人材確保は難しくなる。投資を通じて次世代産業を育成し日本の競争力を高める、という使命の達成はおぼつかないだろう」と、民間ファンドに近い運営の必要を訴える。ただし、JIC自体には「ここまで事態がこじれるとJICの再起はもう期待薄だろう」と突き放し、他のファンドを含め抜本的見直しを求めている。

   読売もこれに近く、「経営を国際金融や投資のプロに委ね、迅速な投資判断でベンチャー企業などにリスクマネーを供給する役割が期待されていた。......順調に行けば、停滞する官民ファンドを活性化させる起爆剤になった可能性がある」として、「当初、自由度の高い投資手法が認められた。ところが、発足後に経産省が『チェックが働かない』として、難色を示したとされる。ファンド運営を巡る認識の違いも、不信を増幅させた」と指摘。JIC自体に日経同様「解体的出直し」を求める。

   これに対し、産経は「国の資金である。投資対象の選び方や資金回収などで説明責任が求められるのは当然だ。国による経営監視も欠かせない」と、官による一定の統制の必要を主張。「民間資金の呼び水となるような資金提供に特化するなど、有望なベンチャー企業に対する支援に機能を限定するのが望ましい」と、限定的な運営を求める。

   一方、毎日(12日)は「迅速に意思決定できる組織構造、運用のプロや投資資金をグローバルに求める運営、実績に基づく報酬。田中氏らが目指そうとしたファンドが日本にも必要なのは間違いない。ただしそれは、国民の資産ではなく、あくまで民間資金を使って推進すべきものである」として、官民ファンドの存在意義自体を疑問視。朝日も「(官と民の)バランスを取りうるのか。その難題に挑んでまで期待すべき働きがあるのか」と、やはり、官民ファンドの必要性に懐疑的だ。

   経産省の第三者諮問会合は2019年1月末までにJICの新たな運営方針や報酬体系をまとめ、経営陣の人選も行うというが、民間出身役員が不本意な辞任を強いられただけに、後任の選任は難航必至で、仕切り直しは容易ではない。

今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
姉妹サイト
    loading...
お知らせ

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中