2019年 8月 26日 (月)

千葉の女児死亡で「児相職員」バッシング 心理学博士に「過熱の理由」を聞く

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   千葉県野田市の小学校4年生だった栗原心愛さん(10)が死亡した事件についての報道が続いている。心愛さんを虐待していたとみられる父親の勇一郎容疑者(41)の逮捕報道に始まり、心愛さんが学校に回答したアンケートの内容が父親に漏れていたという事実は、世の中に大きな衝撃を与えた。また、2019年2月4日には、虐待に加担していたとして母親のなぎさ容疑者(31)が逮捕されるなど、事件の全容解明へ向けた動きが進んでいる。

   そんな中、ネット上には「1番悪いのは虐待をした41歳の父親だから!! 親がちゃんとしていれば、こんな事件は起きていない」とする意見が上がる一方で、「学校、教育委員会、児童相談所の職員も逮捕しろ!」などと、父親以外へ怒りをぶつけている書き込みも多い。そこで、J-CASTニュース編集部は経営コンサルタントで心理学博士の鈴木丈織氏に、バッシングの対象が時間と共に広がっていくのはなぜなのか、について意見を聞いた。

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「事件の因果関係を解明しなくては」との切迫感

「人間は、今回のような凶悪事件の発生を知ると、最初こそ、その原因とみられる人物をたたきますが、その後は一番の原因となる人物に対する怒りは弱まり、その周辺を同じ強さで批判するようになります」

   怒りの対象が遷移していくことは人間の心理からすると自然なことと指摘した上で、鈴木氏はこうも説明した。

「落ち度の軽重にかかわらず、なぜ同じ強さで批判するのか。それは、事件発生から時間がたつにつれ、人間の関心は事件の陰惨さそのものよりも『事件の解明』に関心が移るからです」

とはいえ、事件とは関係ない一般人の関心が、なぜ『事件の解明』に移るのだろうか。

「『自らの周りで同じことが起きてほしくない』『そのためには事件の因果関係を解明しなくてはならない』と考えるからです。今回の事件は『学校が行った秘密のアンケートを教育委員会が漏らす』という、ともすれば『自分にも同様の事件が発生しうる(大人の場合は自らの子供に)』という、普遍的な要素が入っているため、『事件の因果関係を解明しなくてはならない』という思いは通常の凶悪事件よりもさらに強いはずです。その切迫感があるため、落ち度の軽重にかかわらず、時間の経過と共に周辺の人物も同等に非難されるようになるのです」

   自らの身に降りかかりかねないとの警戒心が、バッシングの対象が移っていくことの原因のようだ。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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