2020年 10月 27日 (火)

審判たちの苦心と、選手コメントに頼る危うさ 横浜-浦和戦「運営が決める」騒動を読み解く

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選手コメントのみでの報道の危険性

   なぜ、このような「誤報」が生まれてしまったのか?

   答えは明瞭で、選手コメントのみで報じたからである。

   映像を見返せば、まずゴール判定からオフサイド判定となる直前に公式記録が出ており、そのタイミングで主審にA2副審か第四の審判員からインカムが飛んだと推測できる。主審の口元が「えっ?」と動いたからだ。その後、再びゴール判定に戻る時、両監督に説明する主審の口元を見ると、上川氏の説明どおり、

「公式記録では、仲川のゴールということなのですけども、僕たちの判定としてはオウンゴールとなります」

という旨の話をしていたものと見られる。

   視覚の情報に加え、競技規則や過去の事例から考察すれば、「誤報」は生まれなかった。実際に「週刊審判批評」では、ほぼ正確に状況をレポート出来ている。選手コメントのみでの報道の危険性に、そろそろメディア側が気付くべきではないか。

   というのも、試合中の選手たちはとにかく興奮している。

   先月発売されたドキュメントDVD「審判」には、試合中の主審と選手のやりとりがインカムを通じて収録されているが、エキサイトする選手たちをコントロールしようとする苦労が見て取れる。

   たとえば、あきらかな無謀なプレーへの警告でも、「何でだよ!」と返されてしまう。それに対し、「足元に(ジェスチャーで足裏を示しながら)こういっているから危ないよ。相手への配慮がないと(無謀で)イエローです」としっかりと説明しても「何で?」とエキサイトは収まらない。全選手が当てはまる訳ではないが、ほとんどの選手のテンションが高くなっている。

   ましてや上述の試合は誤審で得点が生まれている。その間の主審とのやりとりを正確に記憶するだけでなく、三十分以上経った後に口述するのは難境である。

   試合後、選手たちは嘘を言っている訳ではない。ただし、間違いなくエキサイトしている。だからこそ熱いコメントもとれる部分もあるが、間に入る我々メディアはコメントから事実を検証し、現状や意義、展望を報道するべきではないだろうか?

   選手コメントのみで報じるのであれば、SNSの発展に伴い、メディアは無用の長物となってしまう。

(石井紘人)

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