2019年 12月 12日 (木)

父みたいに死んでほしくない―― 交通事故遺族が「シートベルト」の大切さを、改めて呼びかけた理由

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   パパは昔から、肩ベルトだけを体の前にかけて運転するのが癖でした―。このような趣旨のツイートを、交通事故で父を亡くしたという17歳の女性が投稿し、ネット上で注目を集めた。

   投稿主は、「車を乗っている人はこのようなシートベルトの着用では意味がないのできちんと一回一回シートベルトを着用してください」と注記喚起。J-CASTニュースでは、ツイートした女性に話を聞いた。

  • M -chan@ 嫉 妬 嬢(@manario073)さんのツイートより
    M -chan@ 嫉 妬 嬢(@manario073)さんのツイートより

「父みたいに死んでほしくない」

   投稿したM -chan@ 嫉 妬 嬢(@manario073)さんによると、事故は2019年8月22日午前11時ごろに発生した。山口県の片側二車線の道路で、トラックが何らかの理由で中央分離帯をまたぎ、軽自動車2台に衝突して横転。運転していた父親は、トラックとガードレールの間に頭が挟まり逆さまになった。トラックからは煙が上がり、レスキュー隊による救助が行われたが、死亡が確認された。死因は頚椎損傷とみられる。父親は仕事でトラックに乗っていた。

   父は肩ベルトだけを体の前にかけ、腰ベルトはかけずに尻に敷いた状態で運転する癖があったという。事故時の状況について警察からは聞かされておらず、「なんらかの理由で中央分離帯を乗り越した」と聞いている。父の車のドアを開けた際、投稿した「ツイートの写真の状態」だったことから、「おそらくトラックもあのシートベルトのやり方だったのでは」と家族全員が思っているが、事実かは分からない。

   「父にできることは何か。父が私たちに伝えたかったことは何か」と考えていた際、父の車に行ってシートベルトを見つけ、「これだ」と思いツイート。「父の周りの友人や私の周りの免許とった先輩もあのシートベルトの人がいたので父みたいに死んでほしくない。もうこんな思いしたくない。他の人にもしてほしくない。少しでもこんな思いする人が減ってほしい」と思いを込めて投稿した。席を写した画像のツイートは、2019年8月24日21時10分ごろに投稿。ツイートは削除済みだが、27日午前までに1.5万リツイートされた。

警察に止められないためでなく、自分と大切な人のために

   長女はシートベルトの着用について、次のように呼び掛けた。

「法で決められたルールはルールだから守る。というのももちろんですが、何のためにルールがあるのかを今一度考えて欲しかったからです。シートベルトは警察に止められないためにするのではなく自分自身の身体と大切な人の笑顔を守るためにしてほしいです」

   運転手が抱くことがある「過信」にも触れた。

「運転をする人は自分は大丈夫。事故なんてしない。と、過信しないでほしいです。運転手も、一緒に乗車する人もきちんとシートベルトを着用してください。仕事が遅くなるのも父の仕事について行ったことがあるのでわかります。ですが命を落としては意味がありません。今の時代,皆シートベルトを着用しなければならないのでダサいなんてことはありません。本人は死んでもいいと思っても残された家族のことを考えてください。自分の身体と大切な人の笑顔のためにめんどくさいかもしれませんが一回一回シートベルトを着用してください」

   肩ベルトだけを体にかけて乗って事故に遭遇した場合、どんな危険性があるのか。自動車メーカー14社でつくる一般社団法人日本自動車工業会(東京都港区)の広報室担当者は29日、J-CASTニュースの取材に、「運転姿勢にもよるが、腰を支えるものがなく肩だけが支えられていて、下半身が固定されてないので、下半身の方から車外に放り出される可能性はあるのでは」と指摘。担当者は「正しい運転姿勢で、しっかりとシートベルトを着用することが安全運転の基本。運転席・助手席はもちろん後部座席でもしっかりとシートベルトを着用しましょう」と呼び掛けていた。

(J-CASTニュース編集部 田中美知生)

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