2024年 4月 25日 (木)

「お笑い」と「差別」めぐる炎上は、なぜ相次ぐのか 識者に聞く背景と変化

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

変わりゆく「見る側の意識」、変わらないのは...

   2つの要因を挙げるのは、お笑い評論家のラリー遠田氏だ。

   1つは、「人々の意識の変化」だという。「何を差別と捉えるか、何を問題と捉えるかという人々の意識が変わってきている。保毛尾田保毛男や顔を黒塗りにすることも、2~30年前のバラエティー番組では普通にやっていたこと。そのころに『差別だ』と問題になっていない。やっている側は何も変わっていなくて、見る側の意識が少しずつ変わっている」と捉えていた。

   もう1つが、「ネットという拡散手段ができた」こと。「Aマッソだったらイベントでやっていたことを参加者がツイートして、イベントに行ってない人もツイートを見て批判の声を広げていく。時代の変化によってネットという拡散手段ができたので、(発言が)大きく広がりやすくなっているのでは」とみている。

   一方、Aマッソのネタに批判をした人々について、「問題だ、という意見を人それぞれで言うのは勝手だが、どこまで当事者意識を持って言っているのか」と疑問視。「例えば、『身近に黒人の友だちがいて、こういうことで普段苦しんでいるので、こういう発言をされると非常に不愉快だ』など当事者意識がある批判だったらわかる。そうではなく、『こういうことを言うのは間違っているだろう』みたいな、表面的なことだけで血祭りにあげるネットの風潮がある」と指摘する。

「もちろん問題ある発言で、本人たちは謝罪や反省をすべきだと思うが、必要以上のことをやられている」

(J-CASTニュース編集部 田中美知生)

1 2
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中