2019年12月23日、真っ昼間の東京・八重洲のオフィス街に、1人の関取が現れた。大関・貴景勝関。カルビー「ポテトチップスうすしお味」のリニューアルに合わせて、6月からPR大使に就任。それから半年経ち、同社から、ジャガイモを原料とした感謝状ならぬ「感謝ジャガイモ状」を贈呈されたのだ。「なかなか、会社内を見る経験はないですから」「小さい頃から食べている」という貴景勝関は、リニューアルにより食塩使用量が約5%削減された同商品を口にして、こう語る。「前のポテトチップスとホンマに全然変わらなくて。塩の量が減っているのに、おいしさが変わらないすごさを感じました」また、20年1月20日から「令和のだししお味」も期間限定発売(同年3月中旬終売予定)。北海道産昆布と焼津(静岡)産鰹節をベースにしたものとなっていて、こちらも減塩となっている。「力士も食べる量が多いんで、塩分も気にしますし、うれしいですよね」(貴景勝関)。感謝状贈呈後は「巡業」として社内を見学し、多くの社員から写真を撮られて照れ笑いを浮かべた。高校在学中の18歳で角界に飛び込んだ貴景勝関は、「相撲界で生きているので、なかなか、会社内を見る経験はないですから。ありがたいことですよね」と、違った「土俵」を戦場とする社員のデスクを見学した。大関在位4場所目となる来年1月の初場所(12日初日、東京・両国国技館)まで3週間を切った。次代の横綱として期待される23歳の大関は、「2回目の優勝をすることが次につながると思うんで。優勝しないと始まらない」と、決意を新たにしていた。
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