2020年 12月 3日 (木)

「過払い金返還」もひと段落? アコム株価が上昇ムード、その背景を見る

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   消費者金融大手、アコムの株価が1月22日に一時、前日終値比2.1%(11円)高の524円まで上昇、2017年6月(540円)以来、約2年7カ月ぶりの高値をつけた。その後も上昇を続け、1月末には530円台にまで達している。

   顧客から受け取り過ぎた利息を返金する「過払い金返還」が一段落し、業績改善が進むと期待する投資家の買いが入っている。その後は新型肺炎の影響で全体の株価が下がり、アコムも下げているが、520円台を回復しており、昨年来の上昇基調は変わらないと見る向きもある。

  • 「過払い金」もひと段落?(イメージ。mariemonさん撮影、Wikimedia Commonsより)
    「過払い金」もひと段落?(イメージ。mariemonさん撮影、Wikimedia Commonsより)
  • 「過払い金」もひと段落?(イメージ。mariemonさん撮影、Wikimedia Commonsより)

メガバンクの後ろ盾で窮地脱する

   「過払い金」とは、司法書士や弁護士の事務所の広告で「あなたのお金が戻ってきます」などと謳われているものだ。かつて利息制限法の上限(15%~20%)を超えているが、出資法の上限(29.2%)を超えていない金利が「グレーゾーン金利」と言われ、アコムや武富士のような消費者金融大手がグレーゾーン金利での貸し出しを積極的に行っていた。民事上(利息制限法)は無効ながら刑事罰(出資法)の対象にはならないためグレーなのだった。

   しかし、2000年代前半から半ば、ヤミ金融を含めた多重債務の果てに自殺に追い込まれる人が出て社会問題となり、グレーゾーン金利こそ悪者だと批判の対象となった。そうした背景のもとで2006年1月、最高裁はグレーゾーン金利について、業者側に返還を求める判決を出した。利息制限法の上限を超える金利は無効なのでその利息(過払い金)を払っていたなら戻ってくる――そのことがお墨付きとなったわけだ。

   当然ながら消費者金融業界にとっては経営を揺るがすことになる。実際、最大手の武富士は2010年に経営破綻し、東京地裁に会社更生法適用を申請した。アコムの場合、最高裁判決の前の2004年に三菱東京フィナンシャル・グループ(当時、現三菱UFJフィナンシャル・グループ=MUFG)と資本提携していたことで窮地を救われた。提携当初は持ち分法適用会社だったが、現在では40.18%出資の連結子会社として強固な関係にある。

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