2020年 4月 4日 (土)

「理解できない遅延戦術」IOC批判、金メダリストからも相次ぐ 練習・選考支障で「不平等」指摘

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   今夏の東京五輪通常開催を目指す国際オリンピック委員会(IOC)に対して欧州の五輪金メダリストから反発の声が上がっている。

   新型コロナウイルスの感染拡大により、五輪予選が相次いで中止、延期となり、各種制限により練習場を確保できない選手が続出。五輪開会式を約4カ月後に控え、43%の代表選手が決まっておらず、五輪出場を目指す選手に混乱が生じている。

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「IOCと日本人の理解できない遅延戦術」

   ドイツでは五輪のレジェンドが声を上げた。五輪5大会に出場し、馬術競技で6個の金メダルを獲得したイザベル・ワースは、ドイツの公共放送「ARD」の取材に応じ、ストレートに感情を表現した。ワースは東京五輪の開催可否または延期などに言及しないIOC、大会主催者に対して「これはIOCと日本人の理解できない遅延戦術」と批判し、「7月のオリンピックはないだろう」と言及した。

   また、2016年リオデジャネイロ五輪男子やり投げ金メダリストのトーマス・レーラー(ドイツ)は、練習環境を確保できない現状を訴え、相次ぐ予選中止によって生じる代表選考問題に疑問を投げかけた。「通常の状況での準備は不可能です。皆のためにスタート地点をゼロに設定するためにオリンピックの延期を話し合いたい。すでにほとんどの選手が資格基準を簡素化しているため、公正に比較する根拠を見出せません」と述べている。

   新型コロナウイルスの感染者が1万人を超すスペインからは、2016年リオデジャネイロ五輪女子走り高跳び金メダリスト、ルート・ベイティアがIOCにメッセージを送った。ベイティアはスペイン放送協会(RTVE)を通じて「IOCへのメッセージを送ります。私たちアスリートの健康を脅かすことはできません。非常に多くの人が不平等な状況にいます。彼らに不必要なストレスを与えています。大会を延期してください」と訴えかけた。

ニューヨーク・タイムズは「オリンピックを中止せよ」

   ギリシャでは、リオデジャネイロ五輪女子棒高跳び金メダリストのエカテリニ・ステファニディが、英国ではボート男子で4大会連続金メダルを獲得したマシュー・ピンセントがそれぞれツイッターでIOCを批判。ステファニディは3月17日に自身のツイッターを更新し、「IOCは私たちの健康、家族の健康、公衆衛生を危険にさらし続けたいのか」と投稿した。

   選手だけではなく、メディアの論調も大会の「中止」、「延期」に傾いている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」(電子版)は2020年3月18日、「オリンピックを中止せよ」との衝撃的なタイトルでIOCと東京五輪主催者を痛烈批判。新型コロナウイルスの感染が拡大を続ける状況下にありながらIOCが、いまだ東京五輪の「延期」、「中止」に言及していないことを問題視し、「世界的な公衆衛生のために、東京五輪は中止されるべき」と主張した。

   IOCは後れを見せる五輪予選の打開策を練るために17日に国際競技連盟(IF)と協議。会議のなかで五輪の延期や中止を議論することはなかったという。IOCは「大会まで4カ月以上ある時期に、重要な決断を下す必要はない」と声明を発表するも、今後の予選スケジュール、代表選考法などは不透明なまま。このような状況下でIOC、日本政府、組織委員会はいつまで通常開催を主張するのか。五輪の国内聖火リレーは26日に福島県から始まる。

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