2021年 5月 15日 (土)

お前のせいで感染が拡がる―「コロナ差別」に遭った訪問看護師が、あえて体験をツイートした理由

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「私が訪問看護をしている意義って何なんだ」

   投稿者の女性は関東地方の訪問看護ステーションに勤めている。J-CASTニュースの4月2日の取材に応じ、「ツイッターやニュースで医療従事者に差別や偏見があるという話は何となく聞いていましたが、まさか自分にも起きるとは...突然言われてショックでした」と当時の状況を明かした。

「新型コロナウイルスに関して今回のような罵声を受けたことは初めてでした。最初は『あれ、私いま何を言われてる...?』と驚き、怖かったです。最後は捨て台詞を言われて去っていかれましたが、『なぜこんなことを言われないといけないのだろう...』と悲しくなりました。訪問看護師の認知度はまだまだ低いですし、先が見えない新型コロナウイルスの拡大で、誰しも疲れ切っているでしょうから仕方がないとも思いました。でも突然罵声を浴びて、『私が訪問看護をしている意義って何なんだ』と悩んでしまいました」

   それでも、相手の男性に対しては「とにかく感情を逆撫でしないように」対応した。看護する患者のためだったという。

「事業所の車に戻るタイミングだったので、もしかしたらその男性に、患者さんの自宅から出る瞬間を見られていたかもしれません。そうなると、私が強い態度に出てしまったら、患者さんに被害が及ぶかもしれない。団地の中での出来事でしたが、同じ団地内にうちの他のスタッフが訪問看護している患者さんの自宅もあります。だからあくまで冷静に、説明に徹しました。ただ悪いことはしてないので、謝りはしませんでした」

   投稿は3日時点で4万回近くリツイートされたが、拡散のスピードに戸惑った。「なぜ警察を呼ばなかった」「看護師なら悲しいとか言ってる場合じゃない」という旨の言葉も届いたという。女性は「私自身は気が弱いんです...。途中で怖くなって、削除してしまおうとか、鍵(非公開)アカウントにしてしまおうと考えました」というが、やはり残しておくことを決めた。

「頂いたコメントにはすべて目を通すようにしていました。その中で『同じようなことを言われました』という方を何人か見かけました。私だけじゃない、これからも他の医療関係者に同じことが起きると思いました。その時、もし私の経験を知っていたら『ああ、本当にあるんだ』と一歩引いて冷静になれるんじゃないかと考えました。私の経験談が誰かの役に立ち、心無い言葉もワンクッション置いて捉えられるようになれば、と思いました。

それと、私に色々と言ってこられたあの男性も不安があったと思います。訪問看護がどんなものかもご存知ではありませんでした。私たちの仕事を知ってもらえたら、不安を感じる人も減るのではないかと思い、ツイッターの投稿はそのままにしておくことにしました」
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