2024年 4月 26日 (金)

9月入学、現職校長の識者に聞く「現実的」な導入論 教員たちが今「つらい」のは...

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2020年度の終わりを21年8月末まで延ばす

   新型コロナウイルスの感染収束の時期は見通せず、20年9月に学校が再開できるかは不透明だ。そこで藤川氏は、20年度を21年8月末までの1年5か月に伸ばし、新年度を21年9月から始めるのが望ましいと話す。

「20年9月に新年度を始めるとなると、今の学校の活動は決してゼロではないので『今やっていることは何なんだ』となりかねないし、出席日数のカウントも難しくなる。9月にフルに始められずに、例えば10~11月にずれ込んだとしても、21年夏までに取り戻すと考えれば、そんなに無理ではない。東京五輪・パラリンピックの延期で大幅なスケジュールの組み直しを迫られている局面でもあり、『21年8月までに今年度のスケジュールを入れる』という想定で組み直せば、かなり楽になるのでは」

   藤川氏は千葉大教育学部付属中学校の校長も務めており、現場としても9月入学移行が望ましいとの立場だ。

「つらいのは、学校再開に合わせて努力しても、それがすぐにリセットされてしまうこと。今は5月末まで休校することにしているが、それもどうなるか分からない。教員としては、様々なことに配慮して準備しても、それがムダになってしまうことが続いている。この状況を考えると、『21年夏までかけて、じっくりやります』と決まっていた方が、ずっとやりやすい」

   9月入学移行の場合、会計年度と学事年度がずれたり、3月卒業を前提にした公務員試験をはじめとする資格試験のタイミングとずれたりする問題もあるが、

「今から1~2か月で全部決めるのは現実的ではないので、まずは『今年度は延びる』ことを合意して、21年夏までに各組織で必要な対応を協議していただくことが必要なのでは」

として、時間をかけて解決することを訴えている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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