2024年 4月 25日 (木)

トランプ氏ツイートうけ欅坂46曲が大注目 「サイレントマジョリティー」登場の「大統領」のリアル

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混迷の中のメッセージに共感か

   「サイレントマジョリティー」は2016年4月6日のリリースなので、トランプ大統領の当選前に作られた曲である。ところが混乱する米国や世界の情勢は、にわかにこの楽曲のメッセージ性にマッチしてきたかのようだ。

   「silent majority」という言葉は、ベトナム反戦運動に対し、共和党の当時のニクソン大統領が、多数の米国民はそのような過激な反戦運動に賛同していないというアピールで使った語(「グレート・サイレントマジョリティー」)としても知られる。トランプ大統領も、デモに訴える市民に批判的なニュアンスでこの言葉を使ったとみられる。直前のニューヨーク市へ州兵動員を促すツイートの中でも、民主党系のデブラシオ市長のコロナ対策を暗に批判している。

   また、欅坂46の「サイレントマジョリティー」の「どこかの国の大統領」には続きがあり、声を上げなければ、世の中に「サイレントマジョリティー」として都合よく利用されてしまうと訴えている。当時のアイドル界に一石を投じ、同時に楽曲のメッセージとは裏腹に、アイドルビジネスの枠組みの中で、結局はプロデュースする上の世代が与えるアイドル像を演じているだけではないか、という冷ややかな指摘も出ていた。

   一方、今回のさまざまな反応は、曲名との偶然の一致だけでなく、先が見えないコロナ禍の中でどう行動してよいのか、不安が先行する日本の人々も「サイレントマジョリティー」の強いメッセージ性を再確認し、前向きに生きる拠り所としたかったのかもしれない。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

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