2024年 4月 29日 (月)

唐揚げ店、大量キャンセルで「心折れた」 イタズラ推測させる「軽い感じ」の電話内容とは

   東京都内の唐揚げ専門店で、電話による大量注文があったものの、追加注文を繰り返したうえでキャンセルされる被害があった。店によると注文金額は約1万5000円。衛生上の問題を懸念し、用意した商品はすべて廃棄した。もともとイタズラ目的だったのではないかと店は推測している。

   店は事の次第をSNSに投稿。担当者は取材に対し、「少しでも他のお店に役立てるならと思って発信しました」とし、「金額的な損害はもとより、精神的苦痛のほうが大きかったんです。実際その日、1人のスタッフは本当に心が折れて早退しました」と今回の「客」に静かに憤った。

  • キャンセルのため廃棄した容器の一部(写真提供:東京 丸武商店)
    キャンセルのため廃棄した容器の一部(写真提供:東京 丸武商店)
  • キャンセルのため廃棄した容器の一部(写真提供:東京 丸武商店)

「在庫が無くなりました」

   この店は、テイクアウト式で鶏の唐揚げや丼物など様々なメニューを提供する「唐揚専門 東京 丸武商店」(東京都葛飾区)。事が起きたのは2020年6月23日のことだった。ツイッターとインスタグラムに19時前、「心折れた」として次のように投稿。営業時間は20時までだが、1時間以上早く閉めざるを得なかったという。

「本日大量の電話注文キャンセルにつき在庫が無くなりましたので閉店とさせて頂きます 沢山の材料が無駄になり、そして18時以降にご来店いただいたお客様にはご希望の商品が提供できずに申し訳ございませんでした」

   25日の投稿で当時の状況を明かしている。予約があったのは17時すぎ。電話で大量の注文をされたが、直近数日間の売れ行きが良かったこともあって在庫が不足し、注文は受けられないと断らざるを得なかった。

   ところが、すぐに同じ客から電話があり、数を減らして注文された。作れる量だったので予約を受け、「作っちゃってください」と言われたため、すぐに調理を始めた。その後、同じ客から3度目の電話があり、注文の追加を依頼された。どうにか在庫は足りそうだったので店も受け付けた。

   だが、しばらくして4度目の電話があった。さらに追加注文したいということだったが、店は在庫不足のため「その分はできません」と応じた。すると「だったら全てキャンセルしますー」。3度目までの電話で受けた注文分は既に調理しておりキャンセルできないと伝えたが、「キャンセルでーキャンセルでー」と繰り返すばかり。来店して待っている客がいたため、キャンセルを受け付けて電話を切った。

   店は投稿で「最初からいたずら目的だったのかなと思っております」としている。キャンセルになった商品は再販せず廃棄した。気温が高くなってきたことに加え、新型コロナウイルス感染対策で設置している飛沫防止シートでさらに室温が上がっていたため、衛生上の問題を危惧したためだ。

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