2020年 9月 19日 (土)

リニア計画「静岡県の壁」打開策見えず 追い詰められたJR東海の窮地

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   JR東海が計画するリニア中央新幹線(品川~名古屋間)の開業が、予定していた2027年から遅れることが確実になった。ルートがある静岡県が環境問題を理由に着工を拒み、打開策を見いだせないからだ。

   政府が異例の3兆円もの財政投融資を付けて後押しする「国家プロジェクト」が揺らいでいる。

  • リニアが静岡を走る日は(イメージ)
    リニアが静岡を走る日は(イメージ)
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静岡県を通るのは全体の「3%」弱、しかし...

   リニアは2015年に着工した。2027年に開業したら品川~名古屋間を最速で40分、2037年に大阪まで延伸させて全線が開通した暁には東京~大阪間を最速67分で結ぶ。総額9兆円にのぼる巨大プロジェクトだ。あくまでJR東海の「民間事業」だが、大阪延伸を8年前倒しするためとして、3兆円の超低利の財投資金も投じられる。

   リニア品川~名古屋間は東京、神奈川、山梨、静岡、長野、岐阜、愛知の7都県を通り、全長は285.6キロ。このうち、静岡県は3%に満たない8.9キロをかすめるように通るだけで、7都県の中で静岡は唯一、駅が作られない。

   静岡工区は山梨から長野に至る全長25キロの南アルプストンネルの一部だが、大井川上流を管理する静岡県の川勝平太知事が、河川法に基づく許可を出していない。2027年開業には2020年6月中の着工がデッドラインとされていた。具体的には本体工事と切り離し、その準備工事に着手できるかが焦点だったが、県の同意は得られなかった。JR東海の金子慎社長は「ある日を境に無理だと宣言してもあまり意味はない。引き続き少しでも早い開業を目指して努力していく」(7月15日)と述べ、明言は避けつつ、実質的に延期は不可避との認識を示している。

   静岡県が首を縦に振らない理由はいくつかある。静岡に限らず長野、山梨共通の問題として、アルプスの山中で、掘削に伴い出てくる土の処理はどうするのか、また事故時のために避難口を設けるが、1編成(12両)で数百人にもなる乗客を、例えば真冬の山中に逃がして、救助できるのかといった懸念材料は少なくない。

   中でも静岡県が最も問題にしているのが、南アルプスを源流とする大井川の水だ。

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