2024年 4月 27日 (土)

連日の高値更新 エアコン大手・富士通ゼネラルに、投資家の注目集まる理由は?

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生活必需品なので「コロナ」相対的に影響低く

   ただ、期待はされるものの、好調な業績予想の発表後も2017年1月につけた上場来高値(2720円)を突き抜けるまでには至らずにいた(ダイキンは7月9日に上場来高値を更新しており、「地力の差」を言う向きもあった)。明らかに風向きが変わったのは7月21日に2020年4~6月期連結決算と2020年4~9月期業績予想の上方修正を発表してからだ。

   4~6月期の売上高は前年同期比6.9%減の580億円、営業利益は55.3%増の39億円、純利益は75.6%増の34億円。主力のエアコンでみると売上高は海外向けが13.7%減の347億円だったが、国内は1.0%増の183億円と健闘した。国内では「10万円給付金」の恩恵で6月の販売が好調だったことを反映した。海外は売り上げが減ったとはいえ、経済活動がストップする地域が多いなかで予想外の好決算。このため「需要の立ち上がりが早い」として上半期の業績予想を上方修正し、純利益は従来予想から15億円増の35億円とした。

   2021年3月期通期の業績予想は6月24日公表の数値を据え置いたものの、上期上方修正発表翌日の7月22日、株価は上場来高値まであと4円に迫る2716円まで上昇した。その後は一進一退しながらも梅雨明け後の猛暑の後押しもあって崩れず、8月17日についに上場来高値を更新して2736円をつけ、以降も連日高値を更新した。8月25日の取引時間中には日本電機工業会が、「7月の国内の白物家電出荷額が前年同月比12.5%増の2713億円だった」と発表。このうちルームエアコンは18.7%増の1143億円で2カ月連続で増加しており、こうした数値も株価上昇を後押ししたようだ。28日には少し落としたものの、それでも2800円台をキープしている。

   当面、世界的に「空調機は生活必需品であるためコロナの影響は相対的に小さい」(野村証券)とみられている。原材料の銅価格が上昇基調にあることなど気がかりな点はあるが、しばらくは高値を追う可能性がある。

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