2024年 4月 19日 (金)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち
社会主義デモに反発、勝利誓う共和党支持者

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「コロナで野球にもコンサートにも行けないし、あの子らは今、ほかにやることがないんだ!」――。

   ニューヨーク・ブルックリンの街角で、「社会主義」を唱えるデモを聞きつけて、どこからともなく集まってきた住民3人は、すっかり意気投合。民主党寄りのニューヨークで肩身の狭い彼らトランプ支持者は、水を得た魚のように、ふだん話せない本音を熱弁し始めた。

   私は1970年代にニューヨークを初めて訪れ、80年代から住み始めた。この街が変わっていくさまを見続け、この連載で紹介している。今回は、前回「コロナが生み出す『社会主義』デモ」の続きを伝えたい。

コロナが生み出す『社会主義』デモ
  • ニューヨークで社会主義を唱えるデモ行進が通りかかる交差点で自転車を止め、デモ隊を誘導する人たち(2020年8月、筆者撮影)
    ニューヨークで社会主義を唱えるデモ行進が通りかかる交差点で自転車を止め、デモ隊を誘導する人たち(2020年8月、筆者撮影)
  • ニューヨークで社会主義を唱えるデモ行進が通りかかる交差点で自転車を止め、デモ隊を誘導する人たち(2020年8月、筆者撮影)

デモを聞きつけ出てきた正統派ユダヤ教徒

   2020年8月、ニューヨーク市立大学ブルックリン校の前で、学生を中心とする若者たちが、「アメリカの帝国主義を打倒し、社会主義のために闘おう!」「君たちの敵は、資本主義だ」と熱く訴えた。

   「新型コロナウィルス感染による死亡率が、黒人やヒスパニック・ラテン系の間で白人の2倍に上っている」、「警察は家主に協力し、アパートから追い出そうとしている」などとし、「家賃免除」「失業手当の延長と拡大」「警察の解体」を要求している。

   そして、大きな黒いバナーを掲げ、大声をあげながら、閑静な住宅地を80、90人が行進し始めた。騒ぎを聞きつけ、正統派ユダヤ教徒らしき男性が角の建物から出てきた。彼らの多くはトランプ支持者で、この辺りにも固まって住んでいる。

   男性は、デモ隊の声にかき消されないように大声で、なまりのある英語で私に向かって叫んだ。

   The land of the free, right? The land of the free, America! They give you everything. Look, they give you food to eat. They give you everything! To bring down the police? Is that normal?

   自由の土地、そうだろ? 自由の土地、アメリカ! アメリカは何でも与える。だろ。食べ物を与える。何だって与えるじゃないか! 警察を引きずり下ろす? それがノーマルか?

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