2021年 6月 20日 (日)

飲食店「狙い撃ち」の緊急事態宣言 補償どうなる...与野党案は乱立

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   近く1都3県を対象に出される見通しの緊急事態宣言は、特に感染リスクが高いと考えられている飲食店を念頭に「限定的に、集中的に行うことが効果的」だと説明された。

   焦点になるのは営業時間短縮の要請に応じた店舗に対する補償で、菅義偉首相は2021年1月4日の「給付金と罰則をセットにして、より実効的な対策を取るため」の新型コロナ特措法改正案を通常国会に提出することを表明している。ただ、通常国会の召集は1月18日の見通しで、改正案の成立は2月初めにまでずれ込みそうだ。つまり、「給付金と罰則のセット」が実現するまでには時間がかかり、給付金や補償の内容についても、与野党の案が乱立している。

  • 特措法改正案をめぐる国会の論戦はどうなる…?
    特措法改正案をめぐる国会の論戦はどうなる…?
  • 特措法改正案をめぐる国会の論戦はどうなる…?

「時短営業協力金」、月額60万円から「増額を考えてます」

   政府は20年11月、感染拡大防止策として営業時間を短縮した店舗について、「時短営業協力金」として、月額最大60万円を給付する取り組みを始めている。ただ、大半の店舗にとって、この額では損失を埋め合わせるのは不可能だ。

   政府としては、この額を増額することから着手したい考えのようだ。菅氏は1月4日に出演した報道番組「プライムニュース」(BSフジ)の中で、協力金の額について「増額を考えてます」と発言。これを受ける形で加藤勝信官房長官も1月5日の記者会見で、

「単価を引き上げる方向で検討を行っているところ」

などと述べたが、増額の幅や時期に関する言及はなく、現時点では特措法による給付金の規模も明らかではない。

   一方、立憲、共産、国民、社民の野党4党が20年12月2日に提出した特措法の改正案では、この点は明確だ。緊急事態宣言に関連する知事の権限を強め、宣言に基づいて休業要請した際の給付金を政府が全額負担することが柱だ。これとは別に国民は、施設の使用停止を知事が命令することができ、従わない場合は罰則を科すことができる改正案を独自に提出している。

国民民主が提案する「日本版PPP」って...?

   21年1月5日に開かれた「政府・与野党連絡協議会」で、野党側は、政府がこれから提出する特措法改正案の議論に入るにあたって(1)緊急事態宣言の対象を飲食店に限るエビデンスを示す(2)強制的な手段をとる場合には十分な補償を行う(3)無症状の人を含めて感染状況を正確に把握する、ことを前提にした上で、野党案の内容を政府案に取り入れることを求めた。

   国民はこれに加えて、現金給付と所得税還付を組み合わせて10万円(低所得者は20万円)を追加給付したり、期限が2月に迫っている「雇用調整助成金」の特例措置や、持続化給付金と家賃支援給付金の申請期限(1月15日)を延長したりすることを申し入れている。

   国民は、これまでになかった提案として、米国の経済対策の目玉だとされる「中小企業救済プログラム」(Paycheck Protection Program =PPP)の日本版の創設も訴えている。政府が企業に資金を貸し付け、そのうち人件費や健康保険料や家賃の返済を免除するため、実質的には借入額の大半が企業に給付される仕組みだ。国民が提出した資料では、「日本版PPP」の概要について

「中小企業に人件費を含む経費を融資し(上限1社10億円)、一定期間雇用を維持する場合は返済免除。『緊急小口資金』の中小企業版」

と説明されている。

   特措法をめぐる与野党の論戦は、給付金の規模が焦点になりそうだ。立憲の枝野幸男代表は1月5日の年頭会見で、

「とにかく補償を十分に行うこと。これが何よりも重要なポイント」
「補償の水準というものが、一番の争点だと思っている」

などと強調。規模については

「事業の継続を可能にする、少なくとも最低限以上のものが補償されなければならない」

と述べた。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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