2024年 4月 18日 (木)

「プラスチック製スプーン有料化」検討報道にネットどう反応? ツイート分析で見る懸念と賛意

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   政府が2022年4月の施行を目指す「プラスチック資源循環促進法案」(プラスチック新法案)について、環境省がコンビニなどで無料提供される使い捨てのプラスチック製スプーンやフォークなどの有料化を検討していることが、21年3月9日に報じられた。

   20年7月に始まったレジ袋に次ぐ、身近なプラスチック製品有料化の可能性。ツイッターユーザーは、どのように受け止めたのだろうか。SNS分析ツールを用いて分析した。

  • 小泉進次郎環境相(2017年撮影)
    小泉進次郎環境相(2017年撮影)
  • 小泉進次郎環境相(2017年撮影)

メディアは「スプーン有料化」を見出しで強調

   政府が3月9日に閣議決定した「プラスチック資源循環促進法案」は、プラスチックごみの排出削減やリサイクル促進などを目的としている。「設計・製造」「販売・提供」「排出・回収・リサイクル」の3段階で措置を講じ、このうち「販売・提供」段階では、コンビニやレストラン、カフェといった事業者が提供してる使い捨てのプラ製ストロー、フォーク、スプーンなどについて、使用の合理化を求める。

   読売新聞オンラインの9日昼の報道によると、各事業者が取り組むべき対策は法案成立後に環境省が省令で定める。具体的には使い捨てプラ製品の「有料提供」「受け取らなかった客にポイント還元」「代替素材への転換」などで、いずれかの対応を取るよう義務付ける方向で検討しているという。命令に違反すれば、50万円以下の罰金が科せられる。法案は今国会で審議され、来年4月の施行を目指す。

   20年7月には容器包装リサイクル法に基づき、小売店で配布されるレジ袋が有料化されたばかり。小泉進次郎環境相は「これからは無料でスプーンが出てこなくなる。レジ袋有料化の発展版だ」(テレ朝ニュース、9日の報道)と発言している。

   今回の話題を報じたメディアのうち、テレ朝ニュースは「プラスチック新法案まとまる スプーン有料化も検討」、読売新聞オンラインが「コンビニでスプーン有料化検討、小泉環境相『自分で持ち歩く人が増える』」と、いずれも「スプーンの有料化」を強調するような見出しで報道。記事中でも、有料化される使い捨てのプラ製品として「スプーン」と「フォーク」を例示していた。

   一連の報道後、日本のツイッター上では9日14時台に「プラスチック新法案」「スプーン有料化」「有料化検討」「小泉大臣」といったワードがトレンド入りするなど話題になった。

「ネガティブ」反応目立ったツイッター

   ツイッターユーザーは、今回の報道をどう受け止めたのだろうか。J-CASTニュースは9日、SNS分析ツール「ソーシャルインサイト」を用いて、同日中の19時までにつぶやかれた「フォーク」「スプーン」のいずれかのワードに加え、「有料」というワードが含まれるツイートを分析。19時時点で集計できた7036件のツイートを対象に、ツイート内容がポジティブかネガティブかを示す「ポジネガ分析」を行ったところ、ネガティブな反応(6.88%)がポジティブな反応(3.17%)を上回った。

   具体的には「コンビニ弁当買わなくなる」「チャーハンやオムライス、食後のプリンとか割高に感じて買わなくなる」「スプーン必要な食べ物買うのやめるじゃんか」と、スプーンの有料化で商品を買う意欲がなくなるという声があった。また、そうした消費者が増えることで「弁当コーナーからスパゲッティ無くなるな!」と、食べるのにフォークが必要な商品が店頭で売られなくなってしまうのではないか、と懸念する声まで聞かれた。

   他にも「店員さんの負担が限界突破しそう」「ただでさえ袋いるかいらんかで店員もこっちも面倒なのに」と対応に迫られるコンビニ店員を心配する声や、レジ袋有料化によるポジティブな効果を実感できていないとして、抵抗感を示す意見もあった。

   一方で、「スプーンくらい持ち歩ける」「レジでプラが有料になってから、スプーンはなんでタダなんだろう?と思った」と施策を前向きに捉える人も。インターネット掲示板「2ちゃんねる」開設者のひろゆきさんも、自身のツイッターで「小泉進次郎さんがいい仕事をしてます。プラスチックを減らす政策は、業界から嫌われたりするので、仕事しない人ほど万人から好かれたりするんですが、小泉氏は嫌われても成果出すほうを選んだ様子」と評価した。

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