2024年 4月 26日 (金)

「皆が弱者なのだから皆で支え合うしかない」 枝野幸男・立憲民主党代表に聞く「日本の現実」【J-CAST単独インタビュー】

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辺野古移設「中止」鮮明にした理由

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旧立憲民主党と旧国民民主党が合流した結党大会でステージに立つ枝野幸男代表ら(2020年9月撮影)

―― 著書では終盤に言及されている外交・安保についてもうかがいます。ところで、5月20日の動画番組では、最も尊敬する政治家として、鈴木貫太郎元首相を挙げていました。第2次世界大戦を終戦に導いたことで知られますが、仮に「枝野政権」になると、日本は「店じまい」モードになってしまうのでしょうか。

枝野: 彼がやったことが世の中を一番明るくしたじゃないですか。つまり日本の歴代総理の中で、在任中に日本国民にとって最も幸福度を上げることをやったのが鈴木貫太郎です。新しい時代を切り開いたわけだから、それは一番評価されるべきです。もちろん吉田茂も大きいですが、鈴木貫太郎が戦争を止めなければあんな時代にはならなかった。やっぱり世の中を一番明るくするための大きな成果を上げたと私は思います。

―― 米国との関係では、「日米同盟を基軸としながらも、米国に対し地位協定の改定を粘り強く働きかけていく」とあります。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への移設問題では、明確に「中止」を打ち出しました。日米両政府は「辺野古が唯一の解決策」だと繰り返しており、仮にこの主張が正しければ、辺野古への移設中止は普天間の固定化につながります。現時点で普天間が持つ機能は、どのようにする方向で米国と折衝すべきですか。

枝野: 辺野古をこのまま強行しても、10年経ってもおそらく完成していないので、普天間の危険性は除去できません。つまり、このまま(辺野古建設に)突っ込んでも固定化なんです、近未来的には。それは特に軟弱地盤問題があるとか、沖縄の県民の皆さんの意思が明確にしかも持続的に示され続けているからです。例えば「3年後に辺野古が完成してしまいます。そうすれば普天間の除去が3年後にできるのにどうするんですか」といった選択肢は成り立ちません。軟弱地盤の問題があるので、10年後でも20年後でも、あるいは永遠にできないのかもしれない、というのが今の局面です。むしろ違うアプローチをした方が、結果的には普天間の移設は早いかもしれないという局面です。
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