「タトゥー・刺青のある方の入浴を許可しております」――。岩手県一関市にある入浴施設「古戦場」の貼り紙が注目を集めている。全国の入浴施設やプールではタトゥー・刺青のある人の利用を拒否するケースも少なくない。それだけに、貼り紙の内容はツイッターで話題となり、その判断に肯定的な声が寄せられた。J-CASTニュースは2021年6月29日、同施設の浅野裕美社長に貼り紙の真意を取材した。「今日からはきちんと公表します」古戦場は1951年創業の老舗入浴施設。そのツイッターアカウントは25日、「今までグレーゾーンだったタトゥー刺青のお客様今日からはきちんと公表します。入っていても当館はokayです!」として、前述の貼り紙の写真を投稿した。貼り紙では、「私達は、タトゥー・刺青が有る事をマナー違反と捉えておりません」と宣言。そのうえで、タトゥーや刺青の有無にかかわらず、サウナ内でのマナー違反に当たる行為については厳しく対応するとして、「私達 古戦場はご来店される全てのお客様が快適な時間を過ごせるサポートをしております」とした。ツイートによると、同施設ではこれまで、刺青やタトゥーを「グレーゾーン」としていたとのことだが、なぜ改めて入浴許可を公表したのだろうか?取材に応じた浅野さんによると、きっかけは、サウナサイトで県内1位になったことで、全国からサウナ遠征の客が増加したこと。同時に増えたのが、「タトゥー・刺青が入っていても入店できるか」という問い合わせだ。浅野さんは問い合わせに対応する中で、はっきり施設側が言わないことで客の混乱を招く原因になると考え、今回の貼り紙を作成したという。「グレーゾーン」のままでは、タトゥー・刺青がある人、ない人の双方にとっても失礼との思いから公表したというが、葛藤はあったそうで、「結構長く悩みました。言わなくていいかとも思ったのですが、お客様に『あの人、タトゥー入っているから注意して!』と言われると悲しくなります。その人に何かされましたか?って」と語った。「許可しない事も正解。それは施設側が決める事」浅野さんもタトゥーや刺青は入れていない。自身も、何も知らずに浴場でタトゥー・刺青を見たら、心の中では驚いてしまう部分もあるのではないか、という。それだけに浅野さんは、「施設側として明確にする事は、大切なんじゃないかな、と思います」と話した。貼り紙について、利用客の反応はどうだったのだろうか。浅野さんは、常連客らからネガティブな意見を言われることは覚悟したというが、苦情は一切なかった、と明かす。大きな反響には「大変うれしいことなのですが」としつつも、「ほかの施設もこうなればいいのに」という声があったことに対しては「許可しない事も正解。それは施設側が決める事。スタッフが少ない施設や、リラックスを全面に出している施設で、施設側がそぐわないと判断したならそれが正解」と理解を求めた。浅野さんは最後に施設の利用について、次のように話す。「マナーを守って施設を利用してほしい。ただそれだけです」
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