2022年 1月 19日 (水)

「私がもし総理であれば」 高市早苗氏が総裁選で打ち出す「危機管理」の政策とは【インタビュー】

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企業連合体と理化学研究所で「国産量子コンピューター」

高市: もうひとつが、やはり安全保障を考えると、量子コンピューターです。これだって日本の企業連合体と理化学研究所が協力すれば、もう数年で国産の量子コンピューターが開発可能だと思います。
   私が注目している数社があるのですが、技術も人材も十分に持っている数社と理化学研究所で開発機構を作ってもらって、そこに国費を投入して、これも国家プロジェクトとして大規模に投資をする。安全保障上で重要だし、成長戦略にもなります。創薬や、いろいろなことに使えますからね。
   エネルギーについて言えば、もうこのままでは10年後が悲惨なことになります。太陽光と風力に主に頼っていては、とてもじゃないけど産業も回らないし大変なことになるので、地球環境に優しく安全な新技術ということでこれも国家プロジェクトにします。(スーパーコンピューターの)富岳は一大国家プロジェクトでしたが、これの開発も終わったので次の国家プロジェクトとしては間違いなく量子コンピューターと核融合炉を国産で、ということですね。これでおそらくデジタル化にともなって、大きく増える電力消費量にも耐えうる形はできますね。

   ―― 菅政権は、50年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を宣言しているので、炭素の排出を増やすようなこともできません。

高市: そう。やはり気候変動に耐えなければなりません。温暖化対策は世界中が協力して行わなければなりませんが、協力できない国もあるでしょう。仮にうまくいかなかったら、今よりも災害が激甚化しますから、命を守る以上に重要な仕事はないので、防災、特に水害と土砂災害の対策を、相当な規模で、短期で集中的にやります。それから、これからの気候に耐えうる土木建築技術の開発や農業をしっかり作っておかないといけない。
   それから、ここにあるアクリル板(取材した応接室の机にはアクリル板の仕切りが置いてある)。今は新型コロナウイルス感染症に有効な薬は輸入していますが、国産で調達できるようになって、普通にインフルエンザのように、「ワクチンを打っても、かかっちゃったら薬飲めばいいよね」という形になって、こういうアクリル板が不要になったとき、大量のゴミになりますよね。今のうちに、環境にやさしい処理技術を国の方でちゃんと開発して、地方自治体に伝えないといけません。すでに自治体には、「クリーンセンターでどうやってこれを処理するのか、独自で研究しなきゃいけない」と困っている首長がいます。

   ―― 燃やしていいかも微妙なところですね...。

高市: それから、「大量のゴミ」と言えば太陽光パネル。だいたい耐用年数が20年から長いもので30年です。固定価格買取制度が始まったタイミングから勘定すると、あと10年ぐらいで初期モデルの大量廃棄が始まります。「どうする?」と思って、総務大臣の時に行政評価局長に指示して、台風や災害で使えなくなった太陽光パネルをどう処分しているかについて、全国各地で実地調査を行いました。
   実は鉛やセレンといった有害物質が入っているので、そのまま埋めると土壌汚染につながります。それと、表を向けている限り発電を続けて感電のリスクがあるので、放置もできない。本当はリサイクルしなければなりませんが、今の回収作業でできているのはアルミだけです。ガラスや非常に強く接着されている他のものは、とてもリサイクルに回せなくて引き取り手もないので、今はそのまま埋めてしまう形になっています。
   早くリサイクル技術を確立したり、処分方法を決めたりしないといけない。もう10年なんてあっという間ですから、すぐそこに迫っているリスクに対する備えができてなさすぎだと思っています。デジタル化に伴う電力消費、激甚化していく災害への対応、それからアクリル板や太陽光パネルの環境に優しく事故にならない、感電するような人がでない安全な処理方法...、このことは国で研究して全国で統一しないと大変なことが起きてきますよね。だから、そういう危機管理投資をやりたいと考えています。
   つまり、世界には日本よりずっと太陽燦々で土地が広くて太陽光発電を盛んにやっているところにもリサイクルや処分の技術は輸出できるので、投資しても、またお金は戻ってくると思うんです。そこは成長投資にもなり、危機管理投資にもなる。先ほどの電力需要の話で言えば、サーバーやストレージの省電力技術研究についても同じことが言えます。
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