開幕1勝10敗...最下位独走の阪神 矢野監督の態度に指摘「ベンチ全体が重い雰囲気に」

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   阪神が上位浮上のきっかけをつかめない。開幕からセリーグワースト記録を更新する9連敗で最下位を独走している。

   2022年4月3日のDeNA戦(甲子園)で西勇輝が7安打完封勝利を飾ったが勢いに乗れない。翌4日の同戦は先発の伊藤将司が完封目前の9回2死二塁で牧秀悟に同点適時打を浴びると、延長12回に救援陣が集中打を浴びて5点を勝ち越されて万事休す。手痛い逆転負けを喫した。

  • 矢野燿大監督(写真:アフロスポーツ)
    矢野燿大監督(写真:アフロスポーツ)
  • 矢野燿大監督(写真:アフロスポーツ)

「しばらくは我慢の戦いが続くでしょう」

   開幕11試合を終えて1勝10敗。まだペナントレースは始まったばかりだが、スポーツ紙デスクは「借金9からの巻き返しは容易ではない」と分析する。

「阪神は打線で打ち勝つチームではないからです。打線がコンスタントに得点を積み重ねる戦いをしないと大型連勝はできない。不動の3番だったジェフリー・マルテが右足のコンディショニング不良で3日に登録抹消され、ロハス・ジュニアも状態が上がらずベンチスタートが続いている。ベテランの糸井嘉男が奮闘していますが、助っ人不在の打線は迫力に欠ける。長打を警戒する打者が少ないので、相手バッテリーは投げやすい。しばらくは我慢の戦いが続くでしょう」

   投手陣も先発は頭数がそろっているが、救援陣が不安要素になっている。抑えを担うはずだった新外国人・ケラーは2度の救援失敗でファーム降格。昨年までの絶対的守護神・スアレスの存在の大きさを痛感させられる。

   3月25日の開幕戦・ヤクルト戦が象徴的な試合だった。8-1の7点リードから8回以降に救援陣が炎上して8-10の大逆転負け。そのショックを現在も引きずっているように感じてしまう。

ベンチで頭を抱えた矢野監督

   スポーツ紙遊軍記者は、今季限りでの退任を発表している矢野監督の「試合中の表情」も気になるという。

「矢野監督は試合中のプレーに一喜一憂する。チームが快進撃を続けている時は良いのですが、苦しい状況の時に落胆のリアクションをするとベンチ全体が重い雰囲気になる。4日のDeNA戦でも1点リードの9回に牧の打球で中堅・近本光司のダイビングキャッチが及ばず同点適時打になった時、頭を抱える様子が映し出されていた。難しいかもしれませんがこういう時こそ、顔色を変えずに堂々として欲しいですね」

   まだ130試合以上残っている。上昇気流に乗るきっかけをつかみたい。(中町顕吾)

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