東京・国分寺のライブハウス「MORGANA(モルガーナ)」が2022年4月21日、店をめぐる騒動について、「全てにおいて真摯ある適切な対応」を受けたとして公式ブログで謝意を伝えた。同店でライブを開催したバンドのドラマーが機材を損壊し、「出禁になりました」などとツイートしたことで批判を集めていた。「出禁になりました 悪気はないんです...本当に」話題となっているのは、スリーピース・インストゥルメンタル・ロックバンドの「MAD3」だ。ギタリスト・EDDIELEGEND(エディ・レジェンド)氏を中心として1989年に活動開始した。解散と再結成を経て、2021年からベーシスト・CHiKARa(チカラ)氏、ドラマー・FOOL(フール)氏の現体制となる。FOOL氏が20日朝、モルガーナについて、「出禁になりました 悪気はないんです...本当に」とツイートした。ステージが写された添付写真を確認すると、バスドラムやタムタムなどドラムセットの一部が蹴飛ばされたかのように客席側へ転がっている。同バンドは10日に開催されたライブ「Morgana40thAniversaryMAD3Presents『ROCK'N'ROLLHEAVEN』」に出演していた。投稿文では続けて、「セット買う金なんか無いし でかい機材車なんて買えるわけもないしでもね 嘘つきたくないんですよ、自分に 貫き通せないなら辞めますMAD3本当にごめんなさい」と伝える。施設の機材が損壊されているとしてファンらから批判の声が相次いだ。これを受けて同日夜にCHiKARa氏がツイッターで「ライブでの機材破損の件」に言及して謝罪。同様に、EDDIE氏も21日未明、問題視された投稿を引用リツイートしながら「お騒がせして申し訳ございません」と詫び、「ライブ後にモルガーナさんにお詫びをし、ドラムの修理代を支払う事になっております。MAD3は出禁になっておりません」と、実際の状況を説明。今後についてはバンドの経費を用いてドラムを購入する予定だとする。また次のように訴えた。「本人も今回の事は深く反省しておりますのでどうかご容赦頂けますようよろしくお願い申し上げます」そして同日、FOOL氏は「あっ!言葉足らず勘違いあったんで追記しておきます」とツイート。改めて「MAD3は出禁ではない」とし、修理代に触れ「(施設との)遺恨は一切ない」とする。「あとボクやっぱり辞めない」とも伝えている。施設は今後も応援「不適切な対応は一切ない」一連の騒動を受けてモルガーナは21日、公式ブログで「4/10のライブについてご報告」と題した記事を公開した。当該ライブの終了後にはメンバーらから「全てにおいて真摯ある適切な対応」を受けていたとし、施設側の見解を「本件については解決したものとして認識しておりました」と明かす。さらに、「当事者である当店がコメントしないことでMAD3メンバー様や関係者の皆様、及び応援するファンの皆さまに不快な思いをさせてしまった」とした。ネット上の反響を受けては、以下のように伝えた。「また一部の方がご指摘されるようなMAD3様側に不適切な対応は一切なく、ライブ終了直後から現在まで、活動する他のアーティストの見本になる対応をいただいており、店舗として深く感謝しております」そのうえで「当店にて発生した事案においてMAD3様という素晴らしいアーティスト及び応援するファンの皆さまにご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪を重ねる。これまで以上に活動を応援したいと意気込んだ。J-CASTニュースは同日、モルガーナの運営にも話を聞いた。メンバーから受けたとする説明を交えて運営は、「もともとMAD3の初代メンバーの方が、そういうパフォーマンスをやられてたらしいです。(当時は)自分たちで持ち込んだ機材でやってたんだけれども、新メンバーだということでそれが分からなくて、お店の機材でやってしまったという...過失的な話なんです」と具体的な経緯を伝える。機材が一部損壊されたのは事実であるが、「トラブルという程でもない」と強調。当該ライブの直後には本人から謝罪があり、弁償の合意に至ったうえ、その後もメンバーらから幾度も連絡を受けているとし、「逆に僕らとしては、いやいや...そんなこと気にしなくていいのに、というぐらいのレベル」ともいう。事象の発生から10日後に突如、FOOL氏が投稿に至った理由について尋ねたところ、施設とは関係のない事柄だとしてコメントを控えた。CHiKARa氏は「自分にも責任はあります」騒動が収束しつつある22日、CHiKARa氏は改めてメッセージ画像をツイート。同氏は、「初期のMAD3から知ってくださってるファンの方に不快な想いをさせてしまった事 国分寺モルガーナ様にもご迷惑をおかけしてしまった事 MAD3という深い歴史あるバンドの名を汚してしまった事につきましては本当に申し訳ありませんでした」と謝罪。バンド内の特定メンバーに非難が集中することへの違和感も相まって、改めて心情を伝えることにしたという。問題視されている投稿をめぐっては、自身のライブパフォーマンスに関する指摘も受けたと伝える。マイクスタンドを倒すことがあるという。CHiKARa氏は、「今回の件は個人でなく自分にも責任はあります。それも踏まえマイクなども一式購入致しました」と明かす。ただし「ライブ毎に機材を投げるという事ではありません」と補足した。自身は歴代メンバーのうち「オーディション形式にて加入した唯一の人間」だとして、バンドへの強い思い入れをつづり、「一人のパンクロッカーとして皆様に認識して頂けるように努力して参りましたが、残念なことに今回このような形で話題になってしまった事には本意でなく納得がいっておりません」と述べる。以下のように意気込んだ。「不快に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、自分はバンドしか今までやってこなかったのでライブでしか伝えることが出来ません。ですので、これからもライブをやり続けさせて頂きます」FOOL氏も同日、「いつも無茶苦茶で迷惑ばっかりかけて本当にごめんなさい」などと謝罪している。
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