2024年 4月 23日 (火)

「白って200色あんねん」アンミカ発言なぜ流行? 「言葉からにじみ出る圧倒的なポジティブ思考」識者が分析

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   「白って200色あんねん」――。モデルのアンミカさんがバラエティー番組で言い放ったフレーズがいま、脚光を浴びている。

   昨夏放送の「人志松本の酒のツマミになる話」(フジテレビ系)で、手元の白いタオルを褒める際に発した一言だ。放送からしばらく経った今春にネット上でミーム化し、一部では「流行語大賞狙える」との声も聞かれる。お笑い評論家は「言葉からにじみ出る圧倒的なポジティブ思考」がウケている要因だと分析する。

  • アンミカさん(2017年撮影)
    アンミカさん(2017年撮影)
  • アンミカさん(2017年撮影)

大悟「オモロっ」松本人志「心打たれた」

   アンミカさんが出演した「人志松本の酒のツマミになる話」は、「酒のツマミになれば何をしゃべってもOK」というコンセプトのもと、出演者がお酒を飲みながら語り合うトーク番組だ。元々はダウンタウン(松本人志さん、浜田雅功さん)の冠番組「ダウンタウンなう」の特別編という扱いだったが、同番組が2021年3月で終了したのに伴い、その後継として独立。同年4月に放送を開始した。

   21年8月20日の放送では、松本さん、千鳥のノブさんと大悟さん、ジャングルポケットの斉藤慎二さん、歌手の清水翔太さん、モデルの土屋アンナさん、そしてアンミカさんが出演。番組中、「鼻につかない程度の自慢話」がトークテーマにのぼった。

   「猫に威嚇されても怖くない」(松本さん)、「熱いものが平気」(土屋さん)、「海面の輝きを見分ける力がある」(大悟さん)、「身体のターンがうまい」(斉藤さん)など、出演者の自慢話が展開される中、アンミカさんは「ホンマは、ものすごいキツいこと言ってるように見えんねやろうけど、物事を悪く言うの苦手やねん」「ちっちゃい物のいいところを、コップ1個でも、タオル1個でも、探すのが好き」と話した。

   これを聞いたノブさんが「そのタオルも褒めれます?」と手元の白いタオルを褒めるよう求めると、アンミカさんはこう切り出した。

「白って200色あんねん」

   これに出演者たちは身体をよじらせて大爆笑。大悟さんは「オモロっ」、松本さんは「心打たれた」とコメントした。

   その後、「褒め」の続きを求められたアンミカさんは、

「この凹凸感が汚れを綺麗に取りつつ、黄みがかってるタオルやったら、黄色いからパッと手を拭くときに『手の色ちょっと汚かったちゃうん?』と思うのが、ブルーがかってる綺麗な白よ、200色の中でも。だからこう、手にした瞬間に、手も綺麗に乱反射で見える。汚れもしっかり取れる。それでいて毛同士もしっかりと絡まる。毛羽立ちが程良いから、畳んだ時も綺麗に畳める。使えんな、この子」

   と畳みかけ、スタジオを沸かせた。

   「通販番組の女王」とも評されるアンミカさんの話術に、松本さんは「天職や」、大悟さんは「これ褒めてくださいって言われた瞬間に、1秒かからずに『白って200種類あんねん』がすごい」と感心しきりだった。

   ネット上では番組放送中から「めちゃくちゃ笑った」「爆笑しすぎてお腹痛い」と話題になっていた。

「リアルタイム視聴」自慢する声も

   そしてこの言葉が今春、再び注目を集めている。ツイッター上では、「白い物」が話題にのぼると「白って200色あんねん」が頻繁に登場。「〇〇って○○種類あんねん」のように、フレーズをアレンジしてつぶやく人も続出している。

   フレーズの流行を受け、ネット上では「就活でこういう受け答え出来たら最高だよなぁ」「こんな対応できる営業マンになりたい」とアンミカさんの話術に憧れる声や、「流行語大賞狙えるレベル」「令和のバラエティ史に残すべき」と評する声が聞かれた。

   驚くべきは「リアルタイムで見れたのが俺の唯一の誇れること」「生でみてたとき、笑う通り越して感心してしまった。忘れられん」と「リアルタイム視聴」を自慢する声が聞かれ、アンミカさんのトークシーンが「歴史的瞬間」のような扱いを受けていることだ。

   好評を博した理由について、お笑い評論家のラリー遠田氏は2022年5月10日、J-CASTニュースの取材にこう分析する。

「このやり取りの面白さのポイントは、(ノブさんの要求に)即座に応答したアンミカさんの頭の回転の速さと、その言葉からにじみ出る圧倒的なポジティブ思考です。ただの何の変哲もない白いタオルが、彼女のフィルターを通すと味わい深いものに見えてくるのです」

「キャッチコピー」としても優秀か

   さらに遠田氏は「数字が入っているのでキャッチコピーとしても優れている」と分析する。

「たとえば、『白の中にもいろいろな種類があんねん』だったら、これはこれでポジティブな発言ではありますが、印象は薄くなります。『200』という具体的な数字を入れたことで一気にインパクトが強くなり、面白さも増しています。しかも、何となく想像できるよりもはるかに多い数字を持ってきたところもすばらしい」

   同氏は「単に前向きであるというだけでなく、キレのある言葉を瞬時にひねり出す能力が備わっている」と、テレビ番組でのアンミカさんのコメント力を評価した。

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