2024年 4月 25日 (木)

ゴロフキンvsアルバレスは「過去2戦より差がつきKOも」 識者は厳しい見方...村田諒太戦で不安顕在化

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   プロボクシングの世界スーパーミドル級4団体統一王者サウル・"カネロ"・アルバレス(メキシコ、31)とWBA、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン、40)の3度目の対戦が2022年9月17日(開催場所は未定)に行われることが正式決定した。

   プロモーションを担当するマッチルームと試合を放映する映像配信サービスDAZNが5月25日に発表した。両者は過去ミドル級で2度対戦しており、アルバレスの1勝1分け。今回はゴロフキンが1階級上げてアルバレスのスーパーミドル級王座に挑む。

  • 3度目の対戦が決定したアルバレスとゴロフキン(写真:AP/アフロ)
    3度目の対戦が決定したアルバレスとゴロフキン(写真:AP/アフロ)
  • 3度目の対戦が決定したアルバレスとゴロフキン(写真:AP/アフロ)

初戦は引き分け、第2戦は僅差判定

   両者の対戦を振り返ると、初戦は17年9月に米ネバダ州ラスベガスで行われ、無敗を誇るWBA、WBC、IBF世界ミドル級王者ゴロフキンにアルバレスが挑戦。結果は三者三様1-1(118-110=アルバレス、115-113=ゴロフキン、114-114)の引き分けに終わった。

   1年後のリマッチは再び米ネバダ州ラスベガスで行われ、アルバレスが2-0の僅差判定勝利を収めた。採点はジャッジ2人が115-113でアルバレスを支持し、残りひとりが114-114の引き分けとした。ゴロフキンはプロ40戦目にして初の黒星となった。

   初戦、第2戦ともに接近した内容で判定を巡り現地メディアで意見が割れ、2戦ともにゴロフキン勝利を支持する識者は決して少なくなかった。

   このような経緯もあって4年ぶり3度目の対戦に世界中のボクシング関係者、ファンの注目が集まる。3度目の因縁対決はどちらの手が上がるのか。J-CASTニュース編集部は協栄ジムの金平桂一郎会長(56)に勝負の行方を占ってもらった。

   過去2度の対戦を映像で見てきたという金平会長は、3度目の対戦となる今回はアルバレスの勝利を予想した。その理由のひとつとして第2戦以降のアルバレスのスーパーミドル級での充実ぶりを挙げた。

「アルバレスはスーパーミドル級での勝ちっぷりが...」

   アルバレスはゴロフキンとのリマッチ後、スーパーミドル級で5試合行っている。18年12月にWBA世界同級王座を獲得し、20年12月にはWBA、WBC世界同級王座の統一に成功。21年5月にはWBA、WBC、WBO世界同級王座を統一し、同年11月にWBA、WBC、WBO、IBFの世界4団体王座を統一した。

   今月7日に1階級上のWBA世界ライトヘビー級王者ディミトリー・ビボル(ロシア)と対戦し0-3の判定負けを喫したもののスーパーミドル級での実績が色あせることはなく、世界トップレベルのボクサーであることは間違いないだろう。

   金平会長は「アルバレスはスーパーミドル級での勝ちっぷりが非常に良かった」と高く評価し、「ライトヘビー級では黒星を喫しましたが、今のアルバレスのベストはスーパーミドル級だと思います。今回ベストの体重に戻すということはアルバレスにとっては好材料になる。そしてブランクを空けずに次の試合に臨めるのもメリットとなるでしょう」と述べた。

   また、金平会長はアルバレスを支持するもうひとつの理由として今年4月の村田諒太(帝拳)とのタイトル戦を振り返りゴロフキンの衰えを指摘した。

   タイトル戦ではWBA世界ミドル級スーパー王者・村田に対して強烈な左右フックを打ち込みペースを握り、最後は強打が炸裂して9回TKO勝利を収めた。2団体の王座統一に成功した一方で村田の健闘が光り、ゴロフキンが村田のボディー攻撃を嫌がるような場面もみられた。

「色々な意味でゴロフキンの衰えを感じました」

   金平会長は「村田選手の頑張りもあったが、色々な意味でゴロフキンの衰えを感じました。階級をスーパーミドル級に上げればそれが解消されるかもしれませんが、過去2戦のような試合に持ち込めるかどうかについては見えない要素が多い。40歳という年齢で村田選手にTKO勝ちしたことは素晴らしいと思いますが、対戦相手がアルバレスとなると厳しい見方をせざるを得ません」との見解を示した。

   そして金平会長は過去2戦の採点を踏まえ、今回もラスベガスで試合が開催されるのならばゴロフキンにとって厳しい採点になるのではないかと懸念した。初戦、第2戦ともに接戦だったが、採点はゴロフキンに味方せず1敗1分け。金平会長は2戦ともゴロフキンが優勢だったとの見方をした。

   このような状況から金平会長は「過去2戦の時よりも差がついて、もしかしたらノックアウトもあるかもしれない。私はそれぐらい厳しく見ている」と私見を述べた。注目の因縁対決は9月17日にゴングが鳴る。

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